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昨日はレコードを買って散財した、というようなことを書きましたが、改めてレシートを見てみるとそれほど大した額じゃなかった。このところ千円縛りとか何とか嘯いて安いレコードばかり買ってたからですね。
まずはこれ、ドイツ風にヴィレム・ブロイカー、と表記されることが多いですけど、彼は生粋のオランダ人なので、現地の発音に近い表記だと「ヴィラン・ブルーカー」ですね。こういう表記してる人、見たことありませんけど(ちなみに僕は何年か前にオランダへ出張した時に、現地の人何人かにどう読むか聞いてみました)。ついでにレーベル名のBVHaast、これもわが国のジャズレコード業界ではブハーストと呼び習わされてますが、正しくは「ベー・フェー・ハースト」でしょうね。BVはbesloten vennootschap、「有限会社」の略。BVとHaastの間にブランクを入れる表記もよく見かけますから。まあストレートに有限会社を名乗るんじゃなく、何らかの気分を掛けてるんでしょうけどね。日本語で言うところの、~社中、って感じでしょうか。
前置きが長くなりましたが、このブルーカーって人はジャズ(特にフリージャズ)の界隈の中でも特に風変わりで、アヴァンギャルドなんだけれどもどこかに懐かしさを残した、要するにヨーロッパの音楽的伝統をしっかり踏まえた藝風なんです。ヴィラン・ブルーカー・コレクティーフというグループを率いて、自分たちの音楽をmensen-muziek(人間の音楽)と呼んでます。一言で言えば劇音楽とか効果音とか全てをひっくるめた広義のincidental musicかな。このレコードでもヴォードヴィル的な曲、バリバリのフリージャズ、プロコフィエフのバレエ音楽(ロメオとジュリエットの騎士たちの踊り)、エリントンのクレオール・ラヴ・コールと、素材は見事にバラバラ、でもある一つの趣味で統一されているので取り散らかった印象はなく、聴いたあとに心地よい余韻を残してくれます。ブルーカーのサックスはダーティートーン連発の豪快なインプロヴィゼーションを大体アルバム1枚当たり5分くらい(笑)入れて来るので、僕はその5分のために今まで彼のレコードを買い続けて来ましたが、最近は一歩引いてなるべく全体を見渡すように聴くようにしています。2160円でした。以前と比べると少しこの辺のレコードは安くなったかな。
ゴールデンサークルのオーネット・コールマン・トリオ第1集。先ごろ(といってもだいぶ前か)亡くなったオーネット追悼記念、手頃な値段で転がってたので今さらながら購入。1800円。A面のみNYラベル、両面にVAN GELDER刻印入り。以前所有していた盤は両面LIBERTYラベルで片面のみ刻印入りでしたので、少しオリジナルに近づいて出世しました。何だかんだ言って、僕はやっぱりヴァンゲルダーの録音、カッティングが好きなんですよ。この作品はどうせA面しか聴かないのでこれで十分オリジナルの音が味わえます。A1のFaces and Placesはやっぱりオーネットのベストプレイだと思いますね。
他にも何枚か買いましたけど、それらについてはまた後日。




