一昨日の購買報告 | 霽月日乗・ホーマーEのブログ

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個人の備忘録です。

えーと、一昨日の木曜日、『たまこちゃんとコックボー』を観に行ったことは書きましたよね。それから推しの一大事が持ち上がって、昨日の夜まで各種ロビー活動にいそしんでいたものですから、書こうと思っていたレコードの話題をすっかり忘れてました。当日、渋谷に到着したのが上映の30分ほど前だったので、新入荷のエサ箱だけざっと見るつもりで性懲りもなくいそいそとディスクユニオンへ。3枚買って5%引きのセールがまだ続いてました。

まずはこれ、フレディー・ロビンソンg/vo。

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この人の藝風はブルーズでもメンフィス・ソウル(Enterpriseというのはオーティス・レディングやブッカーT&MGsで有名なStax/Voltの傍系レーベル)でもなく、もちろんジャズでもないんだけど、そのどれにも少しずつ当てはまるという不思議な人です。A1、A5のかったるい(笑)感じ、休日の昼間にビール飲みながらダラダラ過ごすときに聴くのにうってつけの音楽。

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カッコいいなあ(笑)。価格は1029(-51)円。お買い得です。レーベルは黒に白文字、虹で、第3版。レコード番号からすれば第2版の銀文字がオリジナルのはず。まあでもこの辺の年代(1973)のこのレーベルだと初版も2版も大した違いはないだろうし、この値段なら文句なし、と自分に言い聞かせて即決。

2枚目はこれ。今更ながらの大名盤(と言われてますが、僕はそれほどでもないと思ってます。彼にしては演奏がよそ行きに過ぎる)、コルトレーンのバラッズ。

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第2版の赤黒ロゴ一体レーベルですが、一応両面にVAN GELDERの刻印入ってます。以前オレンジレーベルのオリジナル盤と第2版(今回購入分と同じもの)を所有してましたが、いずれも結構な値段で売却した記憶があります。ところが一昨日のこれの購入価格、なんと514円(-25)円! 500円切ってるんですよ。こんな値段が付けられたバラッズ、生まれて初めて見ました。僕らの感覚だと、オリジナルはおろか、第2版だって下手したらこの10倍くらいしますよ。スレは多いものの音の出るキズもなく、盤質もそこそこ良好。レコードは今や買う人より売る人の方がはるかに多いのか、あるいは市場に出回ってる個体数の多さが理由か(何せ大名盤と謳われてますから笑)、その辺はよくわかりませんが、こちらとしては安けりゃ文句はない。松屋で牛丼と生野菜食べるのと同じくらいの値段ですからね。コルトレーン先生も草葉の陰で……。

そして3枚目はこれ。ギル・スコット=ヘロン/ブライアン・ジャクソンのストラタ・イースト盤。

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かつての愛聴盤のひとつでしたが、以前所有していたオリジナル盤は聴き過ぎてボロボロになり、数年前に売却したものの、新たな出会いに恵まれませんでした。何年か前に再発盤も出ましたが、最近の復刻のあのツルツルなジャケットの質感が生理的に気に入らないのでスルーし続けてました。でも、特にエビ中推すようになってから、A3のA Very Precious Timeという曲が恋しくて仕方がなかった。YouTubeなんかで聴けるんですが、やっぱりレコードじゃないとね。ギル・スコット=ヘロンは、誰が言い出したのか、かつて日本では「ソウル詩人」なんていうダサい用語で形容されてました。ラップやヒップホップの元祖のような人で、レニー・ブルースのように全編レシテーションの作品もあります。ちなみにこの曲、歌詞はこんな感じ(彼にしては政治色は薄い)。

Was there a touch of spring? 
Did she have a pink dress on? 
And when she smiled, her shyest smile 
Could you almost touch the warmth? 
And was it your first love, a very precious time? 

Was there the faintest breeze? 
And did she have a ponytail? 
And could she make you feel ten feet tall, 
Walking down the grassy trail? 
Was it your first love, a very precious time, time? 

Now they got me trying to define, in later life 
What her love means to me 
And it keeps me struggling to remember, my first touch of spring. 

Was there a touch of spring, in the air? 
And did she have a pink dress on? 
And when she smiled, her shyest smile 
Could you almost touch the warmth? 
Was it your first love, 
A very precious, very precious, very precious time, time.



最初の連を訳してみましょうか。



……春の気配はあった? 彼女はピンクのドレスを着てた? とても恥ずかしそうに微笑んで、その温かみが手に取って感じるほどだった? 君の初恋、とても大切な時間……


春の陽だまりを感じさせるエレピの伴奏をバックに、スコット=ヘロンが訥々と歌うこの曲、この2日間はひとしお身に染みました。特に後半のこの部分、


……歳を重ねた今、愛とは自分にとって何なのか、考えてみろと人は言う、だから何とか思い出そうとするんだ、春の気配に初めて触れたあの頃を……


これを何度も聴きながらブログを書いたり手紙を書いたりしてました。いい歳して何やってんだろうね自分は(笑)。まあでも、初恋の味を思い出そうという不安定な感覚、この曲を聴きながら来し方を振り返ると、甘い記憶がいろいろ重なって軽い酩酊状態に陥るんですよ。いわば麻薬的な魅力に溢れています。

1974年のオリジナル盤、このレーベルは一部サブカル層に人気があるのでおしなべて高価格なんですが、それでも最近は値が下がりました。2880(-144)円、以前の相場のほぼ半額でした。一昨日という日に我が家に帰って来たのも何かの縁というものでしょう。

3枚すぐに選んだので新入荷のエサ箱は半分くらいしか物色しませんでしたが、試聴とか検盤の時間もあるのでさっさと買って映画館に向かいました。