フランスの絵本、「カロリーヌ」
シリーズをお読みになったこと
がある方、どのくらいいらっしゃる
でしょうか?
カロリーヌという女の子が、猫や
犬など、8匹の動物たちといろいろ
楽しい冒険をするお話です。
彼らは海へ、山へ、サーカスにも
スキーにも行く。アメリカだって
エジプトだって、月にまで行っちゃう。
そうかと思えば、引越しとか
友達を招いてのパーティーとか、
日常生活に沿った話題もある。
僕は幼少期にこの絵本を見て、
まあ魂消ましたね。ここに
描かれていることどもは当時の
自分とはかけ離れたことばかりです。
自動車ひとつとってみても、あんな
カラフルな、素敵なのではなく、
町で見かけるのは灰色のオート三輪
とか黒いダンプカーばかりです。
サーカス、山のキャンプ、スキー
なんて、いつになったら行ける
のやら……と。
よって細部を描き直してるのが面白い
です)
……子供の僕はヨーロッパに対する
強い憧れを感じましたね。
もちろんその後、大人になるにつれ、
ヨーロッパ文明全体については
もっと相対的な視点から眺める
ことになりましたが、幼い頃の
印象はなかなか拭えません。
物質的な豊かさはもちろんですが、
僕が憧れたのは今になって考えて
みると、物語に横溢する自由、
平等、博愛の精神だったのかも
知れません、フランスだけに(笑)。
カロリーヌも動物たちも、みんな
自由に勝手な、突拍子もないことを
する。人の目なんて気にしない。でも
みんなちゃんと社会のルールは
肝心なところで守る。いざという時
には団結して力を合わせる。
いろいろ教わりました。
僕が最初に読んだのは小学館の
世界の童話シリーズに入っていた
版で、昭和40年代の出版。
その後しばらくの時を経て、平成に
入ってからBL出版から新版として
何冊か出ましたが、これも今は
版元品切が多いようで、カロリーヌ
ファンとしては少し寂しいです。
またエビ中の話で恐縮ですが、
エビ中の彼女らを見てると、
このカロリーヌシリーズの
いろいろな場面を連想する
ことがしばしばあるんですね。
どういうわけかはわかりませんが、
きっと何か共通する思想が底流に
あるのかも知れません。



