カートリッジのこと | 霽月日乗・ホーマーEのブログ

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個人の備忘録です。


昨日SPレコードのことを
書きましたので、
引き続きそれに関連する話題を。

SPとLPでは音溝の幅が
違うので、レコード針、
あるいはカートリッジを
別々に用意しなくては
いけません。

針先のサイズは、
SPは2.7ミル、LPは0.7ミル。
(1ミルは1/1000インチ、
約0.0254mm。)

細かい数値はともかく、2種類
必要なわけです。基本的に互換性
はないと考えるべき。LP針でも針圧を
かけてやればSPの再生はギリギリ
可能ですが、逆をやるとLPレコード
の音溝が削れてダメになって
しまいます。

で、これまでいろいろ試行錯誤して、
現行のシステムに落ち着きました。
(試行錯誤の話はまた別の機会に)

カートリッジはPickeringのNP/AT
というMM式。

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これは残念ながらもう生産終了品です。
Pickering社から事業を受けついだ
Stanton社が400.V3という製品名で
同じものを再販してましたが、
これも最近生産終了した由。

このカートリッジ、とにかく音が
デカくて太い。出力7.0mV。
ShureのM44Gが6.2mV、M44-7
が9.5mVだそうですが、これらよりも
聴感としては断然迫力あり。数字は
ときに当てになりません。

だからクラシックよりもジャズや
ロック向きとされています。
でも僕はこれでクラシックも
ガンガン鳴らしてます。
まったく問題なし。

かつてディスクユニオンで
シェル付き4800円で売ってましたが、
時々もっと安くなって、最後の方は
叩き売りみたいになってたのを
思い出します。あの時、余分に
買っといてよかった。
もう20年くらい前の話ですが。

MM式ですから針交換が楽なんですね。
先っちょのユニットを抜くだけ。
トーンアームからカートリッジを
取り外したりしなくて済みます。

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(写真は左からモノラルLP用1510、
SP用1527、ステレオLP用PD07-T)

そして、ここが重要なのですが、
頑丈にできてるので少々手荒に
扱っても壊れないこと。
だから安心してレコードを聴く
ことに没頭できるんですね。

適正針圧はLP用が3±1g、
SP用が5±2g。
だからあらかじめ4gくらいに設定
しておけば、交換時にウエイト
の調整も必要なし。この点も
重要です。つまり、LPを聴いてて、
続けてSPを聴きたくなったら、
針のユニットだけ差し換えれば
(もちろん回転数も変えますが)
すぐに聴ける。これがどんなに
便利なことか、分かる人には
分かりますよね(笑)。

こうして、一定の水準をクリアする
音質的満足と、かなり高度な利便性を
同時に獲得しました。

オーディオ機器って、そこそこの
ところで手を打たないと泥沼に
はまります。また金銭をかければ
それに比例して満足度が上がるか
といえば、必ずしもそうじゃない。
ここが悩ましいところです。

僕の経験から言えば、人は人、自分は
自分、という心をしっかり持つこと
が基本かと。

どんなに評判がいい機器でも、
自分の家に置いてみて、すでにある
機器と相性が悪かったりすると
それは自分にとっては良くない
機器です。こう書くと、当たり前の
ことを言うなと叱られるかも
知れませんが、何かにハマってる
ときはこういうことが見えなく
なるものです。

これ、アイドルを推すのと似てますね。

自分と他のヲタ……じゃなくて、ファン
を引きくらべて、あの人は古参だとか、
どの人が強いとか、よくそういう発言
を耳にしますが、僕にとっては
そんな指標はどうでもいい。

重要なのは、ファンの間での自分の
相対的な立ち位置より、あくまで
推しと自分との関係性です。

あ、またエビ中の話になりそうなので、
今日はここまでにします。

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