昨日に引き続き、ケースメントサッシの窓が最後まで閉まらない
という不具合について書かせて頂きます。
今回の輸入サッシは、木製アルミクラッドのハード(Hurd)社製。
窓を閉めようとクランクハンドルを回すと、途中まではうまく閉まって
いくのですが、閉め切る最後の所でハンドルが空回りして動きが止まって
しまうというトラブルです。
昨日記事に書かせて頂いたマーヴィンの不具合は、ハンドルに接続する
回転軸が折れてしまい空回りするというものでしたが、ハードについては
回転軸ではなくその先にあるギアが磨滅して噛まなくなるという不具合です。
どちらも建具(障子)のメンテナンス不足が原因で、建具が傾いたり
上下のウィンドウヒンジが同じ動きをしなかったりして、開閉金物の
オペレーターに負荷が掛かることで問題が発生します。
そうなったらすぐに調整・メンテナンスをすれば部品が破損することはない
のですが、それを無視して無理矢理ハンドルを回したりして窓を閉めていると
そのうちオペレーターが壊れてしまうのです。
今回お客様からは不具合のあるオペレーターを交換しないで、調整作業だけで
直せないかというご相談を頂きましたが、ギアが噛み合わない状況は
ギア自体の物理的な摩耗に拠るものなので、調整しても限定的にしか元には
戻らないというお話をさせて頂きました。
恐らくそうやってお金を掛けて作業をしても、またすぐにおかしくなる
はずですので、その際は余分にオペレーターの交換費用が掛かってしまうけど
いいですかともお伝えしておきました。
家のメンテナンスは、急がば回れ。簡易に直すのではなく、根本原因を
究明してそこを含めて完璧に修理した方が、余分なお金も掛からず
その分長くお使い頂けるようになることを忘れないで頂きたいと思います。
ケースメントサッシの開け閉めは、ハンドルを軽い力で回せる状態が正常
ですから、それが出来ない状況では何か問題が発生していると考えて下さい。
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