あふれる選択肢:どう選ぶか? | 住まいと環境~手づくり輸入住宅のホームメイド

住まいと環境~手づくり輸入住宅のホームメイド

名古屋で自然志向の本物の輸入住宅を造りたいと思って、カナダから外壁用レンガ、ドライウォール用資材、バスタブ、キッチン・洗面キャビネット、水栓金具、自然素材等を輸入しているビルダーです。環境・アレルギー・アトピーの症状に配慮した家づくりを目指しています。

$住まいと環境~手づくり輸入住宅のホームメイド-パラペイントのカラーチャート



先日、NHKでコロンビア白熱教室という番組を再放送していた。
内容は、人間は選択という自由を与えられた時、どうなるか
というものでした。

番組で紹介されていた例ですが、食料品店の試食コーナーに
24種類のジャムと6種類のジャムを並べた場合を比較すると
来店数では多種を揃えた店と少品種の店との割合が、6:4。

でも、売り上げは、品揃えが少ない方が6倍もあったという。

人間は選択をしたがるものだが、選択肢の数があまりにも多く
なると、選ぶこと自体をやめてしまう傾向にあるらしい。

つまり、選択に対する人間の情報処理能力には限界があるのだ。
毎日、何百もの選択肢の中から選んで生きて行かなくてはいけない
現代社会。

選択肢が多すぎると、それだけで圧倒されて、時には押しつぶされ
てしまうというのだ。

私たちがドライウォールで使うパラペイントは、2,400種もの色が
存在する。また、Kichler社の照明器具でも数千もがカタログに
掲載されているし、私たちのお客様が自身の家づくりで選ぶ資材は、
膨大である。

つまり、番組の内容に照らし合わせれば、全てをそのまま
お客さん側に一度に提示してしまうと混乱した選択をしてしまう
恐れがあるし、そういった状況の中選択してもお客さんの満足感は
得られない。

確かに、大手住宅メーカーのように「洗面化粧台は、この3つの中
からお選び下さい」という感じで選択肢の幅を限定すると、
普段デザインに疎いと自らを思い込んでいる人が選択するには、
楽で満足感も得られやすい気がします。

ただ、ある程度好みがはっきりしていて、既存のものに
それを見出すことが出来ないと感じている人には、私たちのように
多くの選択肢があることは魅力的です。

だからこそ、私たち 建築のプロは、お客さんの好みを分類し、
それに合ったものを予め絞り込んでから提示して差し上げる
という手間を掛けないと、いい選択をしたという満足感を
与えられないのだと思います。

人間は、せいぜい7つの選択肢くらいしか一度に認識する
ことが出来ないそうです。そういうことを理解しながら打合せ
していける人間が、私以外にこの建築業界に何人いるでしょう?

多様なことは素敵なことですが、それをうまくガイドして
あげてこそ、いい家づくりが可能となります。

だからこそ、価格以上にいい出会いやご縁が大切なんだと思います。