もともとあったしみが赤くなり隆起したものを扁平苔癬様角化症(へんぺいたいせんようかくかしょう)といいます。これはしみに対して免疫反応が生じたものと考えられています。

 

中高年に多く、やや赤みを帯びた褐色調の外観で、正常皮膚より軽度隆起しており、若干の痒みを伴う場合があります。

 

悪性の日光角化症などとの鑑別のため皮膚生検が必要になる場合がありますが、扁平苔癬様角化症は自然消退するため経過観察が可能です。

 

 





 

手足口病は乳幼児に夏に流行する病気です。感染経路は飛沫、接触、糞口で、潜伏期間は3~5日です。成人へ感染する場合もあります。

 

典型的な症状は口腔粘膜や手のひら、足の裏の水疱で、1週間程度で消失します。皮膚にかゆみや痛みを伴う場合もあります。簡便な検査方法がないため、通常ウイルスを証明する検査は行わず、症状から診断します。

 

自然治癒するので特別な治療はありませんが、稀に髄膜炎や脳炎を合併することがあります。

 

学校保健法による出席停止の対象にはなりません。感染予防には手洗い・うがいの徹底やタオルを共用しないなどの対策を行います。症状回復後も約1ヵ月は糞便中にウイルスが排泄されるので、排便後の手洗いの徹底が大切です。

 

 

・丹毒,蜂窩織炎など

 

・起炎菌は溶連菌とブドウ球菌

 

・ペニシリン系や第一世代セフェム系が有効

 

・第3世代セフェムは経口吸収率が低いため避ける

 

・経口ではサワシリン,サワシリン/クラブラン酸,セファレキシン

 

・静注ではセファゾリン,アンピシリン,アンピシリン/スルバクタム

 

・治療期間は通常1₋2週間

 

ジェネリック医薬品とは既存の先発医薬品に対する後発医薬品のことを指します。

 

ジェネリック医薬品(後発医薬品)は先発医薬品と有効成分は同一であり、低価格であることがメリットです。しかし添加物については異なる場合があります。

 

ジェネリック医薬品の商品名は、薬の成分名か、先発医薬品に似せた名称のことが多いです。

例① ヒルドイド(先発品)とヘパリン類似物質(後発品)

例② アンテベート(先発品)とアンフラベート(後発品)

 

皮膚科で処方される軟膏にもジェネリック医薬品がありますが、先述のように添加物の違いにより使用感が異なったり、肌に合わなかったりしないか注意して使用します。

一般にいう「ヘルペス」とは単純ヘルペスを指しており、単純ヘルペスウイルス1・2型による感染症です。主に口唇ヘルペスと性器ヘルペスがあります。単純ヘルペスウイルスは接触により感染するため、性感染症の場合もあります。

 

単純ヘルペスの症状は、口唇や性器の周囲にぷつぷつと水疱が生じ、痛みを伴います。いちど感染すると以降再発を繰り返すことがあります。

 

口唇ヘルペスには外用薬または内服薬、性器ヘルペスには内服薬で治療します。内服薬は外用薬よりも高い効果が望めます。治療により再発を完全に防ぐことはできませんが、治癒までの期間を早めます。

 

外用薬:ゾビラックス®軟膏、アラセナA®軟膏

内服薬:バルトレックス®、ファムビル®

 

頻回に再発を繰り返す単純ヘルペスにはPIT(Patient Initiated Therapy)といって、あらかじめ処方された薬剤を発症直後に内服する方法があります。PIT療法にはファムビル®やアメナリーフ®が用いられます。