こんにちは、凸凹君のママです。
不登校に関して気になる記事がありました。
ある民間企業の、不登校支援事業についての記事です。
ここは「短期間での再登校が可能」というのをウリにしているサービスのようです。
完全オンライン、子どもと会うことなく親とのやり取りのみで不登校を解決するとしています。
ほほぅ?
・紹介記事
・否定的な記事
※私はこのサービスを利用したことも問い合わせをしたこともないので、あくまでサイトやネット上の情報を見ただけの感想です。
不登校児の親として。


ネットでも賛否両論あるようで・・・。
これは私の個人的な印象ですが、見ているもの(先)の違いなのかなと思いました。
- 肯定派は、不登校自体が問題でそれを解決する(=再登校させる)ことをゴールとしている。
- 否定派は、不登校は結果でありその原因を解決またはケアすることを念頭に置いている(ゴールはない場合もアリ)。
どちらか一方が唯一の正解で、他方はまったく効果なし・・・ということではないと思っています。
(たぶんね)
↓は↑の記事で書いたことなんですが。
書籍やネットでは「不登校の原因は□□」「△△で不登校が治った!」といった情報を目にする機会が多いですが、わたし的には一概に「○○で治る」というのはないよなーと思っています。
なぜなら、原因や理由がひとりひとり違うから。
ある不登校のパターンにはその方法が有効かもしれませんが、原因が違えば対処方法は異なるはずです。
不登校の原因は千差万別ですから、中にはこのサービスのやり方で上手くいくケースもあるんだろうとは思います。
具体的なケースをいくつも紹介していますからね。
(表現がちょっとアレなのもあるようですが)
そのケースの中には、見守り方式で対応したら無駄に不登校を長引かせる結果になっただろう、というものもあることでしょう。
ないとはいえない。
一方、不登校の中にはこのサービスの方法を絶対にとってはいけないケースも数多くあるのでは・・・。
このサービスが(オンラインでの親からのヒアリングのみで)そういったケースを適切に判断できこの方式の支援は勧めない・・・などの対応をしているのであれば全然いいと思うんですが、ぱっと見そういった話は見当たりませんでした。
むしろ「原因を追究する必要がない方法」としています。
このサービスに懸念が示されるのは、この「原因の追究不要」とか、あたかもすべての不登校がその方法で対応できるかのように受け取れる売り文句だったり、逆に見守り方式を否定している感じのところかな、という印象です。
あとは「平均○○日で再登校」「90%が再登校」「再登校○○人目」なんていう実績アピールかな。
まるでどこぞの塾の合格実績みたいですね(笑)
私は前述のとおり原因が違えば対応方法も異なると考えている派なので、↓のように考えています。
ということで、行き渋りや不登校になったときに親がやるべきことは、まず本人や状況をよく把握することかなと。
その上で本人に合う適切な支援を受けられるようにしてあげることが一番だと思っています。
それが「短期間での再登校を目指すこと」というケースもあるかもしれません。
まぁ、凸凹君は違うと思うんだけれどもw
ちなみに凸凹君の周囲でも、小学校の普通教室の先生は「再登校すること」をゴールと考えている方が多いと感じます。
一部の理解のある先生や支援関係の方は、不登校の裏側にあるものや再登校の先にあるものも考慮しているように見受けられます。
こういう民間企業のサービスが話題に上るというのは、裏を返せば公的支援が不足している、ニーズとマッチしていないということなんでしょうねぇ。
もし何の前触れもなく不登校が始まったとしたら。
支援センターの相談は半年待ちもざらなのに一方の民間は3週間で解決します!って謳ってたら、飛びつきたくなる気持ちは分からなくもないです。
ウチは行き渋りが始まった時には既に支援につながっていたし診断もあったので「ハイハイ、やっぱりね~!」って感じでそれほど焦りはなかったですが(笑)
それでも何度「このお役所仕事が!」と思った事か。
そもそも我が区、情緒級がない時点で現状増えているニーズとマッチしてないですしね
少し視点を変えてみます。
このサービスでは、子どもとは直接会わずにオンラインの親とのやり取りのみで不登校を解決できるとしています。
つまり、親の子どもへの接し方を変えることで解決するということなんだと思います。
不登校の原因は色々と書きましたが、そのなかに「親子関係」に問題があるケースもあるかもしれません。
その場合、親に「子どもへの接し方」を指導することで解決できるという理屈はわからなくはないです。
そして学校の先生の立場では指摘しにくい問題であろうことも理解できます。
私が知らないだけで、実はそれが不登校のかなりの割合を占めているとしたら、このサービスの方法で解決できる割合も高くなるのかもしれません。
まぁ、親子関係の問題=愛着障害とかだったら3週間で解決するのか疑問は残りますが
軽度の状態なら、親の態度が変わったことで子どもも期待を持って行動を変える・・・なんてことも起こるのかな?
・・・かな??
ん~、視点を変えて考えてみたけど、私の中でやっぱこのサービスの無理やり感は否めない
この記事のタイトルにもしましたが、やはり見ているものが違うのだと思いました。
あと「不登校」とひとくくりにしちゃうのもなぁ、と。
なので、全否定はしないけど・・・って感じ。
もし辛い思いをするお子さんが本当に減るなら、全然いいと思うんですよね。
選択肢は多い方が良いし。
でも、辛い思いをするお子さんを増やすことにつながる可能性があるのだったら、それはなくしてほしいと願います。
