神様も仏様も、どちらも波動が高く、大いなる存在であり、人間を慈しみ、人間を救ってくれます。
どちらも人間にとってはありがたい存在で、その点から言えば、違いはありません。
けれど、神様と仏様は、種類が違います。
私の感覚では、神様と仏様は全然違うのですが、どこがどう違うのか、ちょっとその説明をしておきます。
神様は、〝現実世界〟の管理が、おもなお仕事です。
詳しく言えば、山岳系神様と平野部にいる神様も、神様の種類が違いますから、担当のお仕事が若干違っています。
山岳系の神様は、自然を守る、自然のバランスを整える、人間だけでなく生物全部の生きる環境を守るお仕事をしています。
わかりやすく言えば、地球規模的な、大きなお仕事をしているのが山岳系神様です。
平野部にいる神様は、守る範囲が少し狭くなります。
神様が鎮座している土地自体を守る、そこに住む人間の面倒をみる(田畑の作物を豊作にする、その地域の子孫が絶えないようにする、疫病から守るなど)、といったお仕事をしています。
もちろん、山岳系神様も、人間の面倒をみるお仕事もしていますし、人間が生まれる前に決めてきたことを変更する、という山岳系神様ならではのお仕事もしています。
若干の違いはありますが、すべての神様に共通して言えることは、〝現実世界〟の管理、です。
現実世界を正常に機能させる、現実世界での人間や生物を守る、生きやすくする、といったお仕事ですね。
仏様は、〝あちらの世界〟の管理が、おもなお仕事です。
死んだ人間の面倒を見るのもその一環で、〝あちらの世界〟を正常に機能させる、そこで人間を守る、などをしています。
幽霊よりももっと強力でタチの悪い悪霊や、地球上にもともといる恐ろしく波動の低い「魔」、それらと戦うお仕事もしています。
神様と仏様は、このようにお仕事の受け持ちが違うのです。
神社の行事には、お宮参りや七五三(子供の健やかな成長)、初詣(その年の無病息災)、平癒祈願、合格祈願、子宝祈願、縁結び、車のお祓いなど、現実世界で守ってもらえることが多くあるのはそのためです。
お寺には、お葬式、各種法要、供養などがあり、それらはすべてあちらの世界で、故人がサポートしてもらえるものです。
写経もあちらの世界で作用し、亡くなった人をしっかりと助けます。
護摩祈祷はよくない憑きものを落としてくれますし、お経や真言も、あちらの世界の悪いものから守ってくれます。
神様も仏様も、大きく強いパワーを持っていますから、メインのお仕事以外のことも、もちろんできます。
神社の神様が憑きものを落としたり、仏様が豊作にしたりもできるわけです。
けれど、基本は、神様も仏様も、ご自身が存在している世界のほうにパワーが作用しやすいです。
どこかに書いたと思いますが、神様は、実際に、神社に「います」。
けれど、仏様はお寺に「いる」のではなく、仏像は仏様と道がつながっている状態です。
仏様は須弥山という別の世界、あちらの世界にいるのです。
神様が、悪霊や「魔」と戦わないのは、存在する世界が違うからです。
悪霊や「魔」がいるのは〝あちらの世界〟、つまり仏様がいる世界なのです。
この違いをしっかりと把握しておけば、何かあった時に、どちらにお願いに行くべきなのか、迷わずにすみます。
前述したように、神様も仏様も、自分の世界以外のこともできますから、どちらでもいいと言えばそうなのですが……
力の小さな神仏もいるため、基本を重視したほうが確実です。
たとえば、心霊スポットに行ってしまい、それからどうも体調が悪い、よくないことが続く……
という場合は、心霊スポットにいる悪霊や「魔」は、あちらの世界のものですから、お寺に行きます。
心霊スポットの波動の影響だとしても、低波動は心霊スポットにいるものが発しているので、お寺です。
転職したい、よい職場にめぐり合いたい、というお願いは神社です。
転職は現実世界でのことだからです。
体調が悪い場合は、その原因によります。
単純に、体の不調、病気であれば、神社です。
そうではなく、霊が乗っているとか、他人からの悪念の影響だったら、お寺です。
このように、神様と仏様の違いを把握していれば、どちらにお願いに行けばいいのか、自分で判断ができます。
ここで、気をつけたほうがよいことをひとつ、お伝えしておきます。
※次回に続きます。
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