私が書いたものに詳しい方は、秀吉さんや家康さんのことを時系列でご存じだと思いますが、本のことはよく知らないという方もいらっしゃると思います。
そこで、まず、これまでの流れから書くことにしました。
私が、豊臣秀吉さんの墓所である「豊国廟」を訪れたのは2013年です。
日本一、運がよかったと思われる秀吉さんに「開運の秘訣を聞こう!」と考え、行ってみたのです。
初めて会った時は、歓迎されているとは言えない対応で、秀吉さんは淡々と話をしていました。
なんだか覇気がない、元気がない、という印象でした。
最初の訪問はサラッと終わりました。
運がよくなる秘訣を教えてもらい、それをやってみた結果、私の運気はぐ~んとアップしました。
そのおかげで本を出すことができたのです。
素晴らしい効果があるその秘訣を本に書こうと思った私は、秀吉さんの許可をもらいに、2015年に2回目の参拝に行きました。
この時、秀吉さんが次元の空間に取り残されている、次元の隙間に落ちていることを知りました。
秀吉さんは、亡くなったあと、神様になれるようにと用意周到に準備をしていました。
しかし、計画とは違うタイプの神様として祀られてしまいます。
さらに、徳川幕府の世になって、その神社が壊されてしまうのです。
壊されたまま、明治時代になるまでそのままでした。
秀吉さんは神様になれず、神様修行もできず、かと言って、普通の人のように、あちらの世界に行くこともできません。
どうしてあちらの世界に戻れないのかと言うと、生前に、特定の神様になるよう、術をかけられているからです。
その術は強固で複雑であり、現代にはその術を解くことができる人はいない、と言っていました。
どこにも行くことができない秀吉さんは、この先もずっと、次元の空間に取り残されたままでいるしかない、という状況でした。
幽霊ではありません。
でも、中途半端な存在だったのです。
天下人になってからの秀吉さんは、よくないことをたくさんしました。
しかし、次元の隙間で400年もの間、ひとりぼっちで……
いろいろと考えたそうです。
そして、多くのことを、深く、真摯に反省していました。
私は、秀吉さんが気の毒でなりませんでした。
この原因を作ったのは……徳川家康さんでした。
※続きます。
7月3日発売です。