昨日、ブログに届いている、読者さんからのメッセージを読んでいたら、「朝護孫子寺に行ってきました」というご報告がありました。
読者さんからの参拝報告は嬉しいので、「どうでしたか~?」と言いつつ読むと、以下のようなことが書かれていました。
【最初に、「剱鎧護法堂」で般若心経を唱えて、ご挨拶しました。
そのあと、かやのき稲荷を見て、本堂へ向かいました。
中に上がることができたので、上がって般若心経を唱えてご挨拶しました】
おぉ~、あちこちで般若心経を唱えたのですね~、素晴らしいです。
私は、いまだにしっかりと覚えていないから、見ながらでないとフレーズの順番を間違えそうなんですよ~、と言いつつ、読み進めます。
【かやの実は、ここで¥200のを2袋買いました。
毎時15分からの御祈祷が始まったので、また中に上がって聞かせていただきました】
ああ、あそこで買ったのですね、と、お堂の内部がクッキリと頭に浮かびました。
【開山堂でお砂踏みをしたいと思い、向かったのですが、バスの時間が迫っていて
簡単に手を合わせたまま、1周廻って鐘を指で突くことだけで、終わりにしました。
そこにいたおばちゃんに説明を受けながらだったのですが、なにせ時間がなく・・・。
「また来ます」ということにしました】
そうか、バスだったら、時間が決まっているから、大変ですね。
バスに間に合ったのかな。
朝護孫子寺は広いから、じっくり見るには時間がかかるんですよね、と続きを読むと……。
【そして、おばちゃんに聞かれたので、「識子さんの本を読んで」と伝えたら、
「黄色と白のろうそくが、沈むのは違ったということを確認しに来たよ」って】
へ?
【「最初の時は、バイトのおじさんだったから」
「名前を名乗ったので、わかったんだけど・・・」
「すごいきれいな人だったよ~」って、言ってました】
は?
それは……いったい誰?
私じゃないですよ?
私は、『おみちびき』という本に書いている、寅年、寅月、寅の日の寅の刻の参拝以後、一度も朝護孫子寺には行っておりません。
【「ドレスアップして来てたよ」って、言ってました」】
ええーっ!
それ、私じゃないです!
だ、誰なん? その人。
【「識子さんきれいな人なんですね~!」って言ってしまいました。
会えたことがうらやましいっと思ってしまいました】
いやいや、読者さん、それ、私じゃありませんから~。
というか、おばちゃん、その人、私ではありませんよ~。
この先、もしかしたら、私を名乗る人がいるかもしれないので、ちょっと書いておきます。
私は、神社仏閣で「桜井識子」だと名乗ることは〝絶対に〟ありません。
神社仏閣で、神仏とお話をしたことや、見たことを、由緒など思いっきり無視して、そのまま書いているのです。
神社や、お寺からすれば、「いや、そこ、ちゃうねんけど」と言いたいこともあると思います。
名乗ると、「え? 牛頭天王が鎮座してるって書いた人? いやいや、ここのご祭神は素戔嗚尊ですけど?」と言われるかもしれません。
ビビりなので、さすがに名乗る勇気はないです。
逆に、とてもあたたかく、ありがたい神社もあって、私に「お礼を言いたい」と言って下さっているところもあります。
そこでも、絶対に名乗れません~。
というのは、名乗ってしまうと、相手に、お礼を〝言わせる〟ことになるからです。
さすがにそれは、ようしません。
取材で初めて行く神社仏閣でも、名乗ることはありません。
一般的な参拝者として、ごく普通に参拝をしているのは、ごく普通に参拝する読者さんに、正しい情報をお伝えするためです。
「桜井識子です、本に書きます」と言った場合、もしかしたら親切な神職さんが「ここの龍神は……」と説明をしてくれるかもしれません。
でも、見えているのがヘビの神様だったら……その神社のことは書けなくなります。
というわけで、どの神社でも、どのお寺でも、名乗ることはない、というわけです。
ただ、これまでに、2回だけ、自分から名乗って、ご挨拶をしたことがあります。
「圓能院」と「川崎大師 平間寺」です。
「圓能院」はCDの企画の説明をしに、キングレコードのディレクターさんと一緒に、お伺いしました。
「川崎大師 平間寺」では、ありがたい法要の録音をさせてもらいました。
この2寺院だけ、「桜井識子と申します」と名乗って、ご挨拶をしました。
この2寺院以外のところで、名乗ったことは一度もありませんし、これからもありません。
なので、どこかで「桜井識子さんが来た」と聞いたら、「それはニセモノですよ」とお伝えいただければありがたいです。
それと、時々、どこそこの神社で識子さんらしき人を見ました、というメッセージをいただきます。
これも、申し訳ないのですが、すべて、私ではありませんでした。
実は、私は神社などで、桜井識子だと気づかれるようなことはしておりません。
千木をじーっと見るとか、うなずきながら本殿を見るとか、そういうことはしないです。
ひとりきりで誰もいなかったら、声に出して神様と会話をしたり、千木をじーっと見たり、ご神気の流れを見たり、眷属を目で追ったりとか、いろんなことをしていますが、他に参拝者が1人でもいたら、すべてやめています。
ですので、それっぽい人がいても、これも絶対に私ではありません。
もしも、「桜井識子さんですか?」と聞いて、「はい、そうです」と言われたら、
「桜井識子さんである証拠として、このことをブログに書いて下さいね」と、〝必ず〟言って下さい。
もしも、それが、本当に私だったら、私はちゃんとブログに書きます。
このような神社で私ってバレました~、と書くので、ブログに書かれていなければ、その人は私ではありません。
数年前に、有名な女性週刊誌さんから、本を紹介します、というオファーがありました。
でも、条件のひとつに「顔写真」の掲載があったので、丁重にお断りしました。
このように、私は、自分から桜井識子だと言うことも、桜井識子だとわかるような仕草や行動をすることも、ありません。
もしかしたら、もっともっと高齢になって、すんごいおばあちゃんになったら、参加したいという読者さんとお茶会なんぞをするかもしれませんが……
もうしばらく、ひっそりと生きていく予定です。
10月31日発売です。