おじいさんのことをブログに書く前から、せっせと説得はしていたのですが、
おじいさんの話を書いた翌日(4日です)、なんと、おじいさんは我が家の玄関の前で、私を待っていました。
ブログに書いたことは知らないと思うので、私が「しつこく説得するぞ〜」と決心したことが、気配でわかったのかな? と思いました。![]()
外出しようとドアを開けたら、そこにいたので、ビックリしました。
私に、おじいさんの姿は見えません。
けれど、不思議なことに、なぜかこの日から、おじいさんの車椅子が見えたのです。
おじいさんは、私と一緒にエレベーターのところに行き、一緒にエレベーターに乗り、エントランスのところまでそばにいました。
話を聞きたかったみたいです。
そこで、一方的に話しまくりました。
「光のほうへ行くと成仏できますよ」
「おじさん(おじいさんと本人に言うのは失礼なので、こう呼びかけています)のご両親と会えますし、親しかった人とも会えます」
さらにこうも言いました。
「ここにいたのでは、いつまでもこのままですよ?」
「何年も、何十年もマンション内をさまよい続けることになります。状況は変わりませんよ~」
「おじさんは誰にも気づかれず、ここでずっとひとりのままですよ」
おじいさんはじっと聞いているのか、車椅子しか見えない私には、おじいさんの様子はわかりませんでした。
さらに、その翌日、おじいさんはまたまた、我が家の玄関前で待っていました。
その日は急いでいたし、昼間は他の住人と会う可能性があって、ゆっくり話せないので、
「おじさん、今日の夜にお話をしましょう。ゴミを捨てに、夜出ますね」と言うと、おじいさんはついてきませんでした。
その夜、ゴミを持って、玄関を出たら、そこにおじいさんがいました。
1階のエントランスに降りて、誰もいないエントランスでゆっくりと説得をしました。
光は小さく見えるかもしれないけれど、近くに行けば行くほど周囲が明るくなっていくこと、
光の向こうでは、ご両親をはじめ、兄弟や親戚、親しかった人が、まだかな、まだかな、とおじいさんを待っていること、
まだ来ないおじいさんのことを、迷っているのでは? 幽霊になっているのでは? と心配している人がいること、
おじいさんは、たくさんの人を、今か今かと待たせていること、などを言いました。
この時まで、私が一方的に語りかけるだけだったのに、この日は、深夜だったからでしょうか、声が聞こえました。
「そこは、天国ですか?」
あ、そうか!
無宗教の人や、クリスチャンなど仏教じゃない他の宗教の人だったら、「成仏」と言ってもピンとこないのかもしれません。
天国って言わなきゃわかりづらいんだ、と気づきました。
「そうです、天国です。だから、明るく光っているんです。光に見えるのです」
おじいさんは続けて言いました。
「決心がつかないのですよ」
ああ、なるほど。
どこかに「行く」というので、どこに行くのだろう? という不安があるのだな、と思いました。
「おじさん、では、〝ためしに〟行ってみたらいかがですか? んで、あかんかったら、戻ってくればいいじゃないですか」
「あ、そうですね」
「そうですよ。
行ってみて、私の言ってることと違っていたら、ここに戻ってくればいいだけの話です。気楽に考えたらいいと思いますよ~?」
おじいさんはそのあと、私と一緒にエレベーターに乗らず、エントランスで考え込んでいました。
しかし! ですね、その日以来、おじいさんを見ないのです!
正確に言えば、見えない世界でおじいさんが乗っている車椅子を見なくなった、ですが、本当にまったく見なくなりました。
おじいさんの気配もないのです。
マンション内が、スッキリした空気に戻っています。
どうやら無事に成仏したようです。![]()
幽霊でも、しっかり話せばわかってもらえるのですね。
幽霊もいろいろで、乗っかってくるものもいますから、注意は必要です。
けれど、おじいさんのように、単純に迷っているだけの幽霊もいる、ということを学びました。
早く解決してよかったです。
おじいさんはあちらの世界で、ご両親や多くの親しい人に会えたでしょうから、ひとりぼっちじゃなくなったわけで、本当によかった、とホッとしています。![]()
10月5日発売です。![]()