ヨーロッパの幽霊について、わかったことを書いておきます。
スペインのバルセロナで宿泊したホテルに、たまたま幽霊がいました。
外国の……といっても、スペインの、ですが、ラップ音で自分の存在を知らせます。
その音がすごいのです。
ガタン! とか、ドッスーン! とか、「いま、絶対に何かが落ちたよね」という「現実」の音をさせていました。
最初、私は疑うことなく、洗面所まで見に行きました。
いったい何が落ちたのだろう? と。
ここまでは、現地でブログに書きました。
その続きです。
2日め、音とともに部屋にいたのは、男性の幽霊です。
けれど、幽霊幽霊していなくて、なんというか、堂々と、平然としていました。
日本とは雰囲気が違うのです。
この幽霊は、まったく怖くありません。
不気味でもないのです。
「たしかに俺は死んでるけど? え? それがどうかした?」という感じなのです。
日本は「成仏」という意識があるため、成仏しなきゃと思います。
成仏していなければ、「助けてほしい」と人間に憑いたりします。
ヨーロッパの人には、この「成仏」という認識がありませんから、いつまでもこちらの世界にいる人もいるのです。
あちらの世界に行かなければいけない(言葉を変えると、成仏しなければいけない)、ということは知っているようですが、「まだ行かなくていいや」と思えば、幽霊のまま、いつまでもいます。
それで、古いホテルや古城などには、古い幽霊がいたりするのです。
バルセロナの幽霊ですが、一部屋だけに出るのではなく、あちこちの部屋に出ていたようです。
移動するんですね~。
ですから、毎日、ちょっとだけ出てくるのです。
ガタン! ドタン! と存在をアピールして、こちらが「幽霊だ!」と気づいたら、満足するのでしょう。
あっさりと次へ行きます。
面白いですね。
だから、お不動さんの真言とかいらないのです。
「あー、はいはい、来たんですね、幽霊ですよね、わかりました〜」と頷くと、スッと消えます。
外国の人も行くところがわからず、迷うと幽霊になります。
でも、しばらくこのままでいいや、と思って、幽霊になる人もいるのです。
最終的に、成仏はしなくてはなりません。(あちらの世界に帰る、という意味です)
死後の世界の基本は同じです。
でも、成仏するという考えがないため、成仏していない状態がよくないと思っていないみたいでした。
よって、「は? 俺、死んでるけど? それが何か?」みたいな堂々とした幽霊になっていたのです。
気ままに幽霊をしているのが印象的でした。
【追記】
この幽霊は、自分が空間を移動できることを知っていました。
どこかで、何かのひょうしに気づく幽霊もいるのです。
10月5日発売です。