時々、読者さんからリクエストが来ていた「縁切榎」です。
榎の木は、神社の境内とか、神社の横とか、そういうところにあるのかと思っていましたが……
街なかにあったので驚きました。
しかも、敷地が予想外の狭さで、ビックリです。
文久元年(1861)に、和宮が下向の際(仁孝天皇の第8皇女の和宮が、14代将軍の徳川家茂に嫁入りする時のことを言っています)、縁を切る榎は縁起が悪いので、そばを通らないよう迂回路が作られたそうです。
へぇ~、そこまでパワーがある木なのね~、と思いました。
お社があることにもビックリしました。
木だけだろうと思っていたからです。
奉納されている絵馬がすごいですね。
手前の絵馬掛けだけでなく、
お社のそばの絵馬掛けも、ほぼいっぱいでした。
自販機で絵馬を買う、というのがいいですね。
正直に言いますと、ここに神様はいませんでした。
神様がいないのに、縁切りが成就するのは不思議だな~、と右手を見たら、
古い榎がこのように祀られていました。
現在の縁切榎は3代目だそうで、これは2代目の木らしいです。
どうして縁切りが叶うのか……
榎は、ご神木ではないし、古い木でもないし、そんなに大きな木でもありません。
木のパワーは、感じるのが難しいくらい微弱なのです。
おかしいな~、と、木を見上げたら……
なんと! 木に、たくさんの精霊がいました!
えええーっ! こんな街なかに?
しかも、神社ではないし、神様もいないところなのに? 木もそんなに大きくないのに?
と、本気で驚きました。
どこから来たのだろう? と思いましたが、詳細はわかりません。
精霊がしゃべらないからです。
この精霊たちは、1体だけならそんなにパワーはありません。
使える力も小さいです。
けれど、なぜか、何体かのグループとなって、協力して、縁切りのお仕事をしています。
何体か集まると、小さな力が集まって大きくなり、願掛けを叶えられるのです。
いくつものグループがありますから、同時にいくつもの縁切りの願掛けを叶えています。(パワーが強大というわけではないので、叶うまでに時間がかかります)
チマチマと頑張って、何個かずつ叶えている状態なので、参拝に来る人全員にまで手がまわらないみたいです。
ですから、ここに行ったのに、縁切りが叶っていないという人もそこそこいると思います。
いや~、縁切榎の効果は、「木」ではなかったんですね~。
精霊がどうしてこのような奉仕と言えるお仕事をしているのか……そこは謎です。
どこかの神様が派遣したようには見えませんでしたし、どうやら精霊たちの意思でやっているみたいなのです。
『にほんの結界 ふしぎ巡り』という本に、杉並区にある「小さいおじさん」のことを書きました。
この小さいおじさんは、妖精が進化した存在でした。
妖精も進化すると、〝自分の意思で〟人間を楽しませよう、とするのです。
精霊は妖精よりも、もうちょっと大きく濃い存在ですから、「人間のために何かをしてあげよう」という思いが、もともとあるのかもしれません。
というわけで、都市伝説でもなんでもなく、縁切榎は縁切りが叶う場所でした。
だたし、精霊たちの力は限られていますし、一度に多くの縁切りはできませんから、叶わない可能性もあります。
でも、せっせと何回か行けば、「また来てる~」と覚えてもらえるので、次は叶うかもしれません。
この写真 ↑ が、ここでの最後の写真です。
この角度で撮影をして、次に木のアップを撮ろう、と思っていたのですが、いきなり精霊が見えたので、撮影するのを思いっきり忘れ、しばらくじーっと見ていました。
ハッと我に返ったところで、次々に人が来たため、そのまま帰りました~。
なので、木のアップの写真はありません。