先日、東京で、知らない街を歩いていると、小さな交差点がありました。
まっすぐ正面を向いて歩いていたのですが、視界の隅に、右の横道が入っていました。
右の横道の奥には、古くて赤い鳥居が見えました。
「あ、お稲荷さんがいるんだな」と思いましたが、そこは住宅地のど真ん中です。
あれ? こんな住宅地に鳥居があるのは変だな? と、かなりの違和感を覚えました。
本当に、ごくごく普通の閑静な住宅地だったからです。
「どんなお稲荷さんなんだろう?」と、右側の横道のほうを向いて、ちゃんと見たら……
鳥居などありませんでした。
こういう時、私は何を見たのかというと、時間を超えて、過去のその場所を見ています。
過去といってもいろいろで、昭和とか明治などの近世もありますし、江戸時代だったり、もっと古い時代もあります。
場所は同じですから、時間だけをさかのぼって、遠い過去の同じ場所を見た、ということです。
まったく意識していないのに、このように、たまに過去を見ることがあります。
よく見るのは建物です。
お社や社殿とか、古代だったら特別なものを収納している高床式倉庫とか、古い家とか、そのような建造物はよく見ます。
「その場の過去」ではないもの、も見ることがあります。
たとえば、さきほどの古くて赤い鳥居ですが、これは過去に、その場所にあったものですが、
そうではない、ということがあります。
過去でも現在でも時間に関係なく、現実にそこにあったものではない、という場合は「異次元」を見ています。
この異次元を見た時は、ちょっぴり恐怖を覚えます。
その世界に入り込んでしまったらどうしよう……
出られなくなったらどうしよう……と思うからです。
異次元については、まだ、ほとんど、何もわかっておりません。(今まで興味がなかったので、知ろうとしなかったからです)
けれど、これから徐々に解明していきたいと思っています。
6月19日発売です。