前々回の続きです。
「ご神体」として置いていたお鏡を燃えないゴミとして出してもいいのはどうして? というお話ですが、順を追って説明しますね。
誤解のないように、先にお断りしておきますが、
燃えないゴミとして出してもいいのは、〝神様が宿っていないお鏡〟限定です。
ですから、「飾りもの」として置いていたお鏡は、サクッと捨てても問題ありません。
(前々回に書いたように、塩で清めるのを忘れないようにします)
お社の中に入れていたお鏡は、神様や眷属が宿っていたかもしれないので、慎重にします。
見まわりが来た時に宿っていた、という可能性もありますね。
このようなお鏡は、〝神様が抜けたあと〟さらに〝完全にご神気も抜けてから〟の廃棄となります。
順を追って説明をしたいので、神棚を一新する方法から書きます。
まずローソクに火をともして、ちゃんと祝詞も唱え、神棚を一新することをお話します。
この時に最後のお供え物をすると、感謝の気持ちが伝わりますし、気持ちよく帰っていただくことができます。
お塩、お酒、榊だけでもお供えすることがおすすめです。
で、しっかりと事情などを説明します。
お話をして、お礼も言ったら、まず、おふだを返納しに行きます。
いただいた神社でなくてもかまわないので、どこかの神社の「古札納所」へお返しに行きます。(どこの神社に返納するのか、ちゃんと言っておきます)
おふだしか祀っていない神棚は、ここでお社の中が空っぽになります。
塩で内部を清め、扉を全開にして風通しをよくし、数日ほどそのままにします。(つまり、お社の中は塩が散らばっている状態です)
これでお社の中がスッキリとクリアになります。
わざわざ新しいお社や、新しい棚を買う必要はありません。
ちなみに、つけているしめ縄も、「雲」もそのままでオーケーです。
お塩を入れる神具なども買い替える必要はなく、そのまま使用してもかまいません。
話を戻しまして、
お鏡をお社の中に入れている場合は、おふだを先に返納すると、お鏡だけが残っている状態になります。
おふだをお返しする前に、丁寧に事情を説明して、お礼もしているので、その時点で神様や眷属は帰っているはずです。
なので、おふだのないお社に残ったお鏡は、お社の中を清める際に、神棚から降ろし、お鏡も塩で清めます。
塩をつけたままの状態の、この時はまだ、下に置いたりしません。
テーブルの上とか、テレビ台の上とか、どこかの上に置いておきます。(高い場所じゃなくても大丈夫です。床に置かなければオーケーです)
数日、このままにしていると、ご神気も完全に抜けます。
そうなったら、燃えないゴミとして捨てても問題ありません。
「え! 私にはご神気が完全に抜けたかどうかわからないんですけど?」という方は、少し多めに……10日以上、そのままにしておけば大丈夫です。
ただ……ここで、ひとつ問題なのは、「勧請をして」来てもらった神様です。
正式に勧請をした神様だったら、正式にお帰りいただく儀式をしなければなりません。
これは私も、その神棚、その神様を見ないことには確実なアドバイスができないので、今回は割愛させていただきます。
勧請はしていない、けれど、「あら? おふだをお返ししたのに、なんとなく、まだお鏡から抜けていないかも?」と感じることがあるかもしれません。
このような場合の直感は、無視しないことが肝要です。
まだ経験の浅い眷属だったりすると、うまく抜けられないことがないとも限りません。
塩で清めて10日ほどそのままにしても、「なんだかゴミとして捨ててはいけない気がする」となったら、宿っている眷属が、本当にうまく抜けられずに困っているのかもしれないです。
(勧請をされて来たのなら、抜けられない可能性は大いにあります。しかし、自分から来た場合はめったにありません。可能性としてはゼロに近いのですが、ゼロではないのが難しいところです)
このような場合は、海に流すしか方法がありません。
お鏡を海に持って行き、台座をはずして、鏡の部分だけを海に流します。
これで、抜けられずにいた眷属も帰ることができます。
お鏡は、ほとんどの方が、神具店やホームセンターなどで購入すると思います。
買ったばかりのこの時は、お鏡はただの品物です。
事前に波動を入れる儀式がされていて、神棚に入れるための波動が入ったおふだや、身を守るための波動が入ったお守りとは違います。
なので、一時期「ご神体」となっていても、完全にご神気まで抜ければ、燃えないゴミとして出しても問題ないのです。
けれど、お鏡を「神社で買った」という方は、事前に波動を入れる儀式がされているかもしれないので、おふだやお守りと同様、神社に返納します。(お鏡を販売している神社なら返納も受け付けてくれるのではないかと思います)
神社で買ったお鏡だったら、その神社の神様を祀ることをおすすめします。
というのは、お鏡に、すでにその神社の波動が入っているからです。