私はちょこちょこと、日本全国あちこちをまわっています。
ほとんどが初めて参拝する神社仏閣ですが、中には、お話を聞くために2回、3回と参拝しているところもあります。
それが近場だとありがたいのですが……
新幹線に乗って行く、飛行機に乗って行く、というところも多いです。
しかも、駅や空港から、さらにレンタカーに乗って、1時間とか2時間かかる、というのも、珍しくありません。
どうして2回も3回も行かなければいけないのかと言いますと……
別のテーマで参拝したほうがいい、そのほうがよくわかる、理解ができる、という神社だからです。
「出雲大社」がそうでした。
初回の参拝では神様のお姿を見ただけで、何もわかりませんでした。
けれど、神在祭に合わせて行った2回めの時は、神様がいろいろと教えてくれて、すべてがわかったのです。
「おみちびき」という本にチラッと書いた「三嶋大社」もそうです。
ここには、ツノを持っている眷属がいるのですが、私は初回に見た時からずっと、鬼だと思っていました。
役行者さんが「天狗」だと教えてくれて、
「よし! この情報を持っていれば、いろいろとわかるはず♪」と、張り切って参拝しました。
しかし、全部は教えてもらえませんでした。
あるエピソードを聞かせてもらったのですが、それを、私が、自分で、検証しなければいけないのです。
ほかの場所にいる山岳系の2柱の神様にお話を聞かねばならず、その後、もう1回、三嶋大社に行かなければいけない、というわけです。
このようなことも、まれにですが、あります。
しかもですね、2柱のうちの1柱の神様は、はるか遠〜〜〜い場所におられ……(行くのが大変です)
そしてたぶん、険しい山の上にいます。(登山必須です)
そこまでして、やっと、すべてがわかるのです。
本には「こうこうこうで、こうだったそうですよ。それで、三嶋大社の神様はこうなのですね~」と、そんなに長く書く話ではないのですが、
でもこれを書くためには、けっこう苦労する、というわけです。
このように、地道に話を拾っていかなければわからないこともあります。
そして今日です。
ニコニコとすっごく優しい笑顔で、好意を示してくれた神様がいましたが……
まったく話をしてくれませんでした〜。
仕方がないので、「お話を聞くのは、今日じゃないんですね~」と、あきらめて帰りました。
最後までニコニコとあたたかいまなざしで、ふんわりとした「気」を放っていましたが、もう1回行かないといけないのです。
きっと、別のテーマで来い、と言っているのだと思います。
というわけで、ラクな取材ばかりではなく、けっこう苦労していることもあるのですよ~、というお話でした。
今回の取材は、明日の夕方までで、夜には帰宅します。