昨日は、滞在している都心部から、地方へ行ってみました。
特急列車で行ったのですが、復路でのことです。
その特急列車の座席は、通路をはさんで左右2人掛けでした。
列車に乗ると、車両の右側、一番前の席には男性が座っていました。
隣の席は空いています。
パッと目に入った印象では30歳くらいで、ギターケースを前に置き、本を窓際に置いていました。
そこそこカッコいい男性です。
その列車が停車する駅と時刻を表示しているモニターは、男性の前にありました。
現在、私がいる国は、英語圏ではありません。
なので、私には車内のアナウンスがまったくわからないのです。
乗り過ごさないようにするために、モニターが見やすい位置である、男性のすぐ後ろ(窓側)に座りました。
私のあとに2人ほど続いて車内に入り、次に乗って来たのは、30歳くらいの女性でした。
女性の目線は、最初、後方に向けられていて、奥へ行こうとしていましたが、ふと男性を見て……。
「ここ、いいですか~?」と満面の笑みで、隣に座ってもいいかどうか、男性に問いかけました。(英語ではないので、セリフは私の予想です)
見ていた私は、一瞬、「え? 奥のほう、ガラガラだけど」と、思いましたが、ああ、そうか~、と気づきました。
こういうアプローチもアリなんですね~。
でも、その後、2人に会話はありません。
シーンと、黙って乗っているだけです。
30分くらいその状態でしたが、都心部駅の、ひとつ手前の駅に列車が到着する直前、いきなり男性が女性に話しかけました。
話しかけられた女性は嬉しそうに答え、徐々に会話が弾んでいきます。
ひとつ手前の駅を出発して、男性が降りる都心部の駅に着くまでの約10分間、2人はすごく楽しそうに会話をしていました。
言語がまったくわからないので、私の予想ですが……
男性が話しかけるのを少し待っていたのは、早くから声をかけて、万が一、話が弾まなかったら、気まずい思いをするからでしょう。
それを避けて、気まずくなっても問題ないという距離、下車する1つ手前の駅で、話しかけたように思います。
会話が弾んだ2人は意気投合したようで、連絡先を教え合っていました。
後ろの席にいた私からは、座席の隙間から、女性の横顔が見えていましたが、輝くような、本当に嬉しそうな笑顔でした。
微笑ましい光景です。
こういう恋の始まり方もあるんですね~。
男性は私と同じ駅で降りましたが、女性はまだ乗っていたので、女性がもしも、空いてる後方の席に座っていたら、男性とは知り合っていません。
人の縁は不思議ですね。
恋は……いつか、どこかからやって来るのを期待して、じっと待つのも悪くはないのですが、それだとなかなか実らないように思います。
ですから、このように自分から、ちょっとした行動を起こしてみることも大事です。
頑張って行動を起こしても、もしかしたら男性は話しかけてくれないかもしれません。
けれど、それはそれでいいのです。
男性はソウルメイトの可能性があるわけですから、見た瞬間に「!」となったら、行動を起こしたほうがいいです。
ソウルメイトだからといって、会った瞬間にお互いが「この人だ!」と思うわけではありません。
多くの場合、どちらか一方だけにビビッと電流が走るのです。
電流が走ったのが自分であれば、向こうはまだ気づいていないので、自分からきっかけを作るしかない、というわけですね。
男性を見た時の女性は、このパターンだったのかもしれません。
会話が弾む2人の盛り上がりをそばで見ていて、恋が始まったな〜♪ と、私までほんわかと笑顔になりました。
旅先で見せてもらった素敵な出来事でした。