ある夏のことです。

 

取材地に到着をしたのは、夜でした。

 

レンタカーの受付に行くと、すでに何人かが並んでいて、私も最後尾に並びました。

 

カウンターの窓口は2つあり、それぞれ女性が対応しています。

 

カウンターの外には案内係として、もう1人、女性がいました。

 

窓口は2つあっても、保険の説明をしたりするので、列はなかなか進みません。

 

まだまだかかりそうだな~と、ぼけ~~~っとしていたら、どこからか、軽~く「ブブブ」と聞こえます。

 

「?」と思いましたが、気にせずにいると、

 

またしても「ブブブ」と聞こえるのです。

 

「あら? なんだか自分の近くで聞こえるんだけど?」と、

 

何気なく、自分の胸のあたりを見たら……

 

なんと! そこに! 

 

でっっっかーーーいセミが!びっくり

 

心臓のところに、大きなセミがとまっていたのです!

 

ひいぃぃ~~~!滝汗

 

なになに? なんでー! 一体どこでくっついてきたん? と思いつつも、大きいのでビビります。

 

案内係としてカウンターの外にいた女性に、「すみませんが、取ってもらえませんでしょうか?」と言うと、

 

その人は「なにを?」と優しい感じでこちらを見ましたが、セミを見た瞬間に、「ひっ!」と固まりました。

 

そりゃそうだろうな~、と冷静に見ていると、

 

取るのは無理と思ったのか、女性は、カウンターにいる女性に話をしています。

 

話を聞いているカウンターの女性もこちらを見て、セミを確認した瞬間に「ひっ!」と固まっていました。

 

2人ともじーっと見るだけで、もちろん動いてはくれません。

 

女性じゃ無理だよね~、と思った私は、私の前に並んでいた男性に、

 

「すみませんが、セミを取ってもらえないでしょうか?」と、お願いをしました。

 

その男性も見た瞬間に「う!」となっていましたが、恐る恐るつかもうとしてくれたので、そこでやっと「ジジジ」と言いながら、セミは飛んでいきました。

 

男性にも、女性2人にも、「すみません」「ありがとうございました」と、お礼を言いました。

 

なんというセミなのかわかりませんが、ものすごく大きかったです。

 

胸にとまった時に、まったく気づかなかった私って、ある意味すごいんじゃない? とそこは笑えました。

 

これが吉と出るか凶と出るか、楽しみだな~♪ と思っていたら……

 

見事に凶でした。笑い泣き

 

ここまでツイていないのって久しぶりだな、というくらい、取材でさんざんな1日がありました。

 

今日、セミの鳴き声を聞いて、ふと思い出したので書いてみました。ニコニコ