今回は、参拝ルールのおさらいをしたいと思います。
神仏に、「のんびりくつろいでいただきたいな~」と思った時に、
または、「経験の浅い眷属たちを励ましたい!」と思った時に、
お供え物を持っていく、という方がいらっしゃると思います。
神仏のお役に立ちたいと思う、その心は、純粋な信仰心です。
神仏に喜んでもらえます。
けれど、それは、お供え物を〝持ち帰った〟人のみ、という条件つきです。
以前にも何回か書いたことがありますが、
お供え物は、お供えした人がそこにいる間はお供え物です。
しかし、その人が帰ってしまうと……その瞬間からゴミになるのです。
持ち帰らない場合は、ゴミを〝神前に〟置いて帰ることになります。
これは、かなり失礼な行為と言えます。
「でも、識子さん、手を合わせているのは1分くらいです。そんなに短時間では食べられないのではないでしょうか?」
と思うかもしれませんが、神仏の時間は人間世界の時間とは異なっています。
3次元世界のように時が流れているのではないため、1分は私たちの感覚とは違います。
参拝者が少なくて、神職さんのいない神社だったら、少しゆっくり時間が取れると思います。
そのような神社だったら、3分とか5分とか、人間であるこちら側が「もう十分だな~」と納得できるまで、お供えをしていられます。
けれど、参拝者が多い、すぐに次の人が来る、という神社だったら、短くても(30秒でも、15秒でも)問題ないのです。
神仏や眷属は、人間とは存在自体が違うので、召し上がるのは、ほんのわずかな時間でオーケーです。
つまり、お供え物をして、手を合わせていれば、その間に、召し上がっています。(長く置けない状況もちゃんと理解しています)
ですから、手を合わせ終えたら、お下げしてもかまわない、というわけです。
「短い時間だから、まだ食べ終えていないかも? 食べ終えていなかったら悪いし……」と、
たとえ親切心からでも、置いて帰るのは、ゴミを神前に残して帰ることになります。
そして、そのゴミを誰かに片付けさせるわけですから……これは、ちょっとキツイ言い方かもしれませんが、人に片付けさせても平気である、ということになってしまいます。
せっかく神仏を思う優しい気持ちで、お供え物を持って行くのですから、神仏や眷属には喜んでもらったほうがいいです。
それには「持ち帰るルール」を守ることが大切です。
「神様や仏様にありがとうを伝えたい。お礼をしたい」
「いつもお忙しそうだから、少しでもリラックスしてもらえたらな~」
という、思いは本当に尊いです。
信仰の深さを示しています。
なので、持ち帰ることをうっかり忘れたり、神仏にゆっくり食べたり飲んだりしてもらいたいからと置いて帰るのは……
自分で尊い信仰心を傷つけることになるので、気をつけたほうがいいです。
7月13日発売です。