少し前の話になりますが、奈良県の明日香村にある古墳をいくつか訪れました。
そのうちのひとつ、打上古墳です。
ここまで来るのが!
もう、むちゃくちゃしんどかったです!
ふもとの道路から歩いて登ったのですが、傾斜がキツイ道だったので、途中で「行くの、やめようかな」と本気で思ったくらいです。
右手の奥に、打上古墳という表示が見えます。
表示の先を行くと……墓地でした。
下から撮っているので墓地が全部写っていませんが、上に行くとお墓がたくさんありました。
え? 古墳はどこ? 墓地を越えたところにあるん?
と、墓地の中を歩きまわっていたら、墓地の住民が不思議そうに私を見ています。
「お邪魔してすみません。打上古墳を探してるんです」と言うと、
「下だ」「下にある」と、口々に教えてくれました。
墓地の住民にお礼を言って、
入口まで戻り、この右側の狭い道? ここを行くのかな? と行ってみました。
行き止まりでした。
打上古墳、ないじゃん……と、あきらめて戻っていたら、案内柱に「石舞台古墳」はあちら、みたいに書かれていました。
するとお墓のほうから、「そこ!」「そこ!」「右!」と聞こえ、
もう一度、よく見たら、たしかに矢印が書かれています。
え? ここの左?(向きが変わったので左側になりました。墓地から降りてきた時は右側でした)
斜面の上は、こんな感じです。
ひ~、本当にここなん? と、ガサガサと歩いて行くと、
あれ?
右手に岩があります。
これが古墳?
ここで振り返ってみました。
こんな感じのところなのです。
よく見つけたな~、というのが正直な感想です。
石の奥は深く、フラッシュを焚いてみたら、
ひゃ~!
ちゃんと石室になってる!
中に入れそうでしたが……さすがに入る勇気はなく、写真だけにしました。
こんなふうに自然に溶け込んでいる古墳でした。
苦労して行ったのですが、収穫はありませんでした。
取材はこういう苦労の繰り返しです。
でも、地元の墓地住民の方々は親切でした。
3月23日発売です。