神域内のものを勝手に持ち帰ってはいけない、ということは、皆さん、ご存知だと思います。
けれど、神職さんが「どうぞ」と、くれたものは別です。
参拝に行ったら、神職さんが境内の木を切っていた。
「こんにちは」と挨拶をすると、「よかったら、どうぞ」と、枝を小分けしてくれた。
神域内の植物だけど、もらってもいいの? と悩む方がいらっしゃるかもしれませんが、
私だったら、バンザイして喜びます。
これは神様からのプレゼントだからです。
神様はこのように、神職さんを通じて、歓迎や好意を示すことがあります。
プレゼントをくれたりもします。
神職さんに「中に入ってもいいですよ」と言われ、特別に社殿に上がらせてもらえたりするのも、ありがたい歓迎です。
私は取材で、早朝参拝をよくします。
その時に「おはようございます」と、神職さんのほうから、挨拶をしてくれる神社は、そんなに多くはありません。
にこやかに挨拶をしてくれる神職さんは、神様の意思を受け取れる方なのだな~、と思います。
たまにメッセージをいただくのですが、この「逆パターン」はありません。
神職さんや巫女さん、神社関係者の人を使って意地悪をする、それで拒否を示す、という神様はいないのです。
神様という波動の高い存在は、心根の悪い人を「使う」ことはありません。
私は過去に、授与所の女性に舌打ちをされ、ブツブツと文句を言われたことがあります。
おふだやお守りを買って、お金を払う時に1万円札を出しました。
手元にお釣りがないと、女性はバタバタしていました。
やっとお釣りを揃えたところで、
「すみません、こちらのお守りも下さい」と、私がもうひとつ、買うものを増やしたのです。
女性は思いきり大きく舌打ちをして、小声ですが、私に聞こえるようにブツブツと文句を言いました。
購入するものの数が変わったので、女性はまた計算をし直して、お釣りも揃え直しになります。
何か他の仕事をしていたところでしたから、中断させられたことにイラッときたのでしょう。
「すみません」「お手数をおかけして申し訳ございません」と、私は平謝りです。
けれど、最後は横を向いたまま、お釣りを投げるようにして置いていました。
どうしてこのような人が神様のところにいるのだろう? と思ったので、神様に聞いてみたら、
「ワシが面接したのではない」と朗らかに笑っていました。
あ、それもそうだな、と納得しました。
神様が採用を決めたわけではないのです。
この女性は宮司さんの親戚だそうで、それで授与所で働いているとのことでした。
心根がよくないからといって、宮司さんが決めた採用を、神様が邪魔することはない、というわけです。(女性は働かなければいけない状況だったそうです)
神社に勤務している女性ですが、神様は、女性とは一切、関わりを持っていませんでした。
参拝客を不愉快にさせる女性と、神様の間には、絆というか、つながりというか、そのようなものがまったくなかったのです。
ですから、この女性を使って、気に入らない参拝者にイヤな思いをさせる……なんてことは、ありえないわけですね。
女性が舌打ちをして文句を言ったのは、神様が女性を使って、私にイヤな思いをさせたのではなく、女性の意思でやったことです。
イラッとした女性が、私に感情をぶつけただけなのです。
心根のよい、優しい神職さんや巫女さん、関係者だったら、神様はその人に寄り添うことができます。
その人を通じて、参拝者に歓迎を伝えます。
けれど、逆パターンはありません。
神職さんににこやかに話しかけられたら、
「よかったら、どうぞ」と何かをもらえたら、
それは小躍りして喜ぶべきことなのですよ~、ということをお伝えしておきます。