時の流れは早いもので、私も、気がつくとおばちゃんになっていました。(かなり前からですが )
だいぶ前に、〝同い年〟の読者さんから、「おばちゃんと書かないでください。私がおばちゃんと言われているようで悲しくなります」というメッセージをもらったことがあります。
うわぁ、ごめんなさい、と、そこからしばらくは本やブログに書かないようにしていました。
ですが、やっぱり、おばちゃんは私の特徴のひとつなので、書きたいです。
実際に私と会えば、きっと誰もが「あ、どうぞどうぞ、おばちゃんって堂々と書いて下さいね」と、オーケーしてくれると思います。
私が自分のことをおばちゃんと書いても、同じ年に生まれた松田聖子さんのことは、誰もそう思わないはずです。
松田聖子さんは「お姉さん」だからです。
これはもう人によって違うので、同い年の方は、「私は識子さんとは違うわよ。松田聖子さんタイプね」と思って下さいね。
というわけで、本題です。
世間では、おばちゃんはちょっとトロくさいと思われているようで……(あ、いや、私は完全にそうですよ。でも、そうではない人もいます)
初めて利用するレンタカー会社だったら、ものすごく古い車を割り当てられたりします。
おばちゃんなので、遠くまで運転しないだろう、と思われるようです。
さらに、ガリガリとこすって傷をつけるかもしれない、とも思われるみたいで、新しい車は貸してもらえません。
ずいぶん前ですが、ETCの機械がついていない車を割り当てられたこともありました。
話は変わって、こちらはオシャレなお店でのことです。
店員さんが別のお客さんに、ナニナニをすれば(ここは聞こえませんでした)、1割引のクーポンがもらえますから、それを使って下さいね、と言っているのが聞こえました。
ほ~、そうなんだ~、それってホームページで会員登録すればいいのかな? と思った私は、同じ店員さんに「クーポンがもらえるのって、どうすればいいのですか?」と聞いてみました。
店員さんは30歳くらい、さきほどのお客さんは25歳くらいの、どちらも若い女性です。
店員さんは私を3~4秒、じーっと見つめ、「クーポンは特別な人だけなんですよ~」と言って、逃げるようにその場を去りました。
ええーっ! と思いましたが、これも気持ちはわかります。
ネットで会員登録をして下さいね、と言えばいいだけですが、質問をしたのは、おばちゃんなのです。
携帯を取り出して、ここでやり方を聞くかも? と思ったのでしょう。
やり方を聞かれたら教えないわけにはいかず、時間がかかりそうです。
きゃ〜、それはカンベンしてほしいわー、と思ったのかもしれません。
あとから確認したら、やはりホームページで会員登録をすれば、誰でももらえるようになっていました。
おばちゃんになれば、こんなんしょっちゅうです。
でも、逆にラッキーなこともしょっちゅうあります。
山道で、幅が1台分しかない細いところで、前方から車が来た場合、若い頃は私がバックをしていました。
えんえんと、2~300メートル、バックしたこともあります。
けれど今は私を見て、「あ、おばちゃんだ~」と気づくと、向こうがバックしてくれます。
私がバックしようとすると、「いいよ、いいよ、こっちがするから」と、手で制して相手がバックしてくれるのです。
山道に、また、長くバックをすることに慣れていない方だったら、「うわぁ、すみません」と申し訳なく思うのですが、ラッキー♪ です。
最寄駅で、スマホで改札を通り、東京駅で新幹線に乗り換える場合、乗り換え口にある新幹線の券売機は使えません。
窓口に並んで切符を買わなければいけないのです。
その日の窓口はけっこう人が並んでいました。
乗りたい新幹線の発車まで、あと10分足らずだったので、私はその場でスマートEX予約をしました。
スマートEX予約だと、発券なしで、スマホで、新幹線に乗れるのです。
この日は東京駅に着いてすぐの新幹線に乗りたかったので、事前に予約をしていませんでした。
で、無事にスマートEX予約をして改札を通ろうとしたら、ピンポ~ンと赤いランプが光って、通れません。
はて? なんで? と、もう1回やってもダメでした。
そこで、駅員の20代なかばと思われるお兄ちゃんに「どうして通れないのでしょう?」と予約完了のメールを見せて聞きました。
するとお兄ちゃん駅員さんは、スマホを機械に通して、スイカの番号を出し、予約メールと見比べて……
「番号が違いますね」と言うではありませんか。
え! 今までこうやって何回も乗ってきたんですけど~、とパニックになりました。
発車まで残り8分です。
お兄ちゃん駅員さんは、スマートEXのアカウントで、スイカの番号を変更すれば乗れますよ、と軽く言います。
今からここで、アカウントで番号の変更をして、発車に間に合うのだろうか? と思いました。
スマートEX予約は予約完了時に支払いもしています。
なので、列車に間に合わなかったら、次の新幹線に乗れることは乗れますが、自由席に乗らなければいけません。
指定席代がパーになります。
改札からホームまで1分はかかるだろうし、間に合わなかったらイヤだなぁ、と思いました。
キャンセルにしたほうがいいのかも? あ、時間の変更ができるんだっけ? あう~、と考えていたら、
アカウントで番号を変更することが難しくて悩んでいるようにみえたのでしょうね。
おばちゃんですし。
すると、お兄ちゃん駅員さんが「代わりにやりましょうか?」と言ってくれたのです。
「間に合いますか?」
「間に合いますよ」
「じゃあ、お願いします!」
スマホを渡すと、バババババーッと驚きの早さで処理をしてくれました。(個人情報のところだけ私が入力しました。スイカの番号なども全部入れてくれたのです)
文字をちゃんと読んでるのかな? 読まなくても大丈夫? 間違えてない? と心配になったくらいの早さでした。
あっという間に変更が終わり、無事に改札を通ることができて、さらに乗車前に飲み物まで買うことができました。
私、おばちゃんでラッキーだったなぁ、と、ここではしみじみとそう思いました。
あ、スイカの番号が違っていた原因はですね、スマホを買い替えて、スイカを登録する際に、以前に使っていたスイカのIDと暗証番号を登録したからです。
うふふ。
こういうことも、ま、おばちゃんだから「アリだわね~」と思うと、サラリと流せます。
おばちゃんも悪くないなぁ、というのが、最近の私の感想です。