皆様ご存知のように、神様の規模といいますか、神様のパワーは、お社の大きさとは関係がありません。
小さなお社や祠には、同じように小さくて弱い神様がいるのかというと……そうではないのです。(お社のサイズとピッタリ一致しているところももちろんありますが)
で、眷属がいるのか、いないのかも、神様によって違います。
小さなお社だから眷属がいないとか、大きな神社だからたくさんいるというわけではありません。
社殿の大きさとは関係がないのです。
眷属の数は、神様の規模(神格、パワーなどを総合して言っています)や、参拝者の数(過去に参拝者の多い神社だったというのも含みます)、などで違うため、小さいお社でも、眷属の多いところはあります。
まれに、神様の意思で「眷属を持たない」という神社もあったりして、そこはいろいろです。
前回の竹剱お稲荷さんのところには、眷属がいます。
眷属たちは、置物を奉納されたことを本当に喜んでいました。
新しく設置された狛狐像にも、神前に奉納された置物にも、眷属が宿っていました。
どの眷属も、ニコニコでした。
自分専用の「宿る場所」が、できたからです。
専用の宿るものがないという眷属は意外と多いです。
それが大きな神社だったら、境内が広いため、問題ありません。
広い境内のどこかに宿っています。
しかし、竹剱お稲荷さんのような、狭~い境内となると、場所が限られてきます。
このようなお社に置物を奉納することは、「もしよろしければ、どうぞここにお宿り下さい」という眷属へのプレゼントになります。
奉納したいけど、眷属の数がわからない、置物はたくさんある、もういらないのかな? これ以上は迷惑かな? という遠慮はいらないです~。
眷属の数以上に置物があっても全然かまわないのです。
ただ、ここでひとつだけ、気をつけるべきことがあります。
それは、すでにそこにある置物を勝手に処分しない、ということです。
この写真の右奥には、大きめの狐像があります。
5年前からある置物で、古いし、すごく汚れていました。
これを、新しくして差し上げよう! と、同じものを買って持って行き、新しいものと入れ替え、古いほうを捨てたら……たぶん叱られます。
眷属が宿っている置物だからです。
宿っている眷属にとって、置物が新しいかどうか、キレイかどうかは、まったく関係がありません。
一旦宿ったら、ずっとそこにいるのが普通なのです。
どんなに古くなっても、表面がはげはげになっても、黒ずんで汚れても、そんなことはどうでもいいのです。
え~、でも、あまりにも汚れているので、お気の毒なんですけど~、という場合は、補修をします。
色を塗り替えるとかですね。
宿っているその置物は、私たち人間から見たら、ただの汚れた置物かもしれません。
でも、宿っているのは神様と同じような存在の眷属ですから、言葉を変えれば、「ご神体」なのです。
許可なく処分すれば、叱られるのは当然です。
その際、もとに戻すよう、わかりやすく(厳しめに)叱られますので、どうかご注意下さい。
※あとちょっとだけ、続きます。