息子さんの合格祈願をしに、初めて八坂神社(京都市)に行ったという読者さんからメッセージをいただきました。
息子さんは一浪です。
牛頭天王にノーマルな言い方でお願いしても聞いてもらえないかもしれない……ということは、私の書いたもので読者さんは知っていました。
でも、気に入ってもらえるような、気のきいた言い方が思い浮かばなかったそうです。
「自分の素直な気持ちで祈りました」と書かれていました。
ここまで読んで、うんうん、わかるわかる、大事な息子さんのために、心からお願いをしたのですね……と思い、
次に書かれている牛頭天王に話した言葉を読んだら……。
「息子は出来が悪く、これまであの子に期待をしたことはありません」と書かれていて、思わず笑ってしまいました。
え? それ、面白いですか? と思われた方がいらっしゃるかもしれないので、私をモデルにして、状況を説明します。
私には息子がいます。
ひとり息子です。
ですから、ものすごーーーく大事で、ものすごーーーく可愛いです。
目の中に入れても痛くありません。
その大切な息子が受験に失敗して浪人したとします。
その後、1年間、息子が努力したことを、私は知っています。
なんとか次は合格させてあげたい! と神社に祈願をしに行きました。
鳥居をくぐったところから、眷属や牛頭天王は私を見ています。
おや、えらく真剣に思い詰めている母親が来たな、と思っています。
私は、「神様になんとか力を貸してもらわねば!」「可愛い息子のために!」と、必死の形相で歩きます。
息子への愛情がダダ漏れです。
うわぁ、この様子だと、ガチガチに真面目な感じで、「大事な息子のためにお願いに来ました! とってもいい子なんです! 努力もしました! 合格させて下さい!」と言うだろうな~、そう思って眷属や牛頭天王が見ていると……
「牛頭天王さま、大好きな息子のために来ました! 大切なひとり息子です。あ、でも、正直言って、あの子に期待をしたことはないんです」と言うわけです。
あっけらかんと明るく……。
牛頭天王は笑ったはずです。
え? そうなん? みたいな感じで。
で、そこ? その言葉から願掛けを始めるん? という面白さもあります。
わかっていただけますでしょうか、このほっこりした面白さが……。
読者さんの息子さんは、第一志望の大学に合格し、さらに、ちょっと厳しいかなという、レベルアップして受けた大学も合格したそうです。
よかったですね~。
もちろん、息子さんの努力で合格されたのですが、当日体調が悪くならないように、新型コロナに感染しないように、事故に遭わないように、そういう方面でも守ってもらっています。
牛頭天王は、言い方や、話す内容だけなく、そういうギャップみたいな部分でも面白がってくれます。
もともと、几帳面な感じで、真面目にじっと聞く……という神様ではありません。
なんでも面白がってくれて、楽しんでくれる神様なのです。
なので、どうやって笑ってもらおうかな、こう言おうかな、いや、このように言ったほうが笑ってもらえるかな、とワクワクしつつ鳥居をくぐっている時点で「面白そうなやつが来た」と思っています。
私のように、くだらない話をあれこれと、ああだこうだと楽しそーーーに話すのも面白がってくれます。
身分不相応な、えーっ! そんなどでかい野望を祈願する? ということも、この神様なら「面白がって」叶えてくれる可能性大なのです。
庶民だった八百屋の娘さんを、将軍の母という地位にまで押し上げた神様です。
どでかい野望もお願いの仕方次第です。
ついでに言えば、他人から飛ばされる悪念からも守ってくれますから(こちらのお願いは笑わせなくてもちゃんと聞いてくれます)、参拝をしたことがないという方は、一度会いに行ってみるのもいいかもしれません。
(悪念から守ってもらう方法は『人生が楽になるコツ』に、愛知、栃木、埼玉、東京にいる牛頭天王については『開運に結びつく 神様のおふだ』という本に書いています)