長い人生の中には、「どうしてあの人は私のことをわかってくれないのだろう……」という人物が、時々登場します。
その人物が悪いほうに誤解をして、攻撃してきたり、無視したりと、そのせいで悲しい思いをする……というのも、よくある話です。
人間は、無意識のうちに、自分を基準にして物事を考えています。
人に意地悪をしない、という性格の人は、それが自分の中では〝普通〟ですから、意地悪をしてくる人に対して「どうして?」と悲しく思うわけです。
自分だったら、絶対にしないからです。
心根の優しい人は、それがその人の中では普通であり、基準です。
なので、優しくない人から冷たい仕打ちをされると、自分だったらその冷たい仕打ちをすることはありえないので、「なぜ、こんなひどいことをするの?」と悲嘆に暮れます。
人を裏切らない人は、自分を基準として「人間」を考えていますから、その人の中では、他人も裏切ったりしないと無意識でそう思っています。
それが普通ですから、よほど怪しい人でなければ、疑うよりも、先に信じてしまうのです。
心から信頼していた人に裏切られると、立ち直れないほど傷つきます。
でもこれが、逆に、人を平気で裏切る人だったら、相手も裏切るだろうと思っていますから、最初から信用していません。
よって、裏切られても「やっぱりね」と思うだけです。
つまり、いい人であればあるほど、世の中には傷つくことが多い、というわけです。
たくさんいただくメッセージを読んでいると、いい人だから余計にしんどいのだろうなぁ、と、しみじみ思うことがよくあります。
解決策にはならないのですが……ひとことアドバイスをさせていただくと……。
もしも傷ついた時は、根っこの部分が自分とは違う……ということを考えると、少しは楽になるかもしれません。