山の中にはいろんなものがいます。

 

精霊、妖精といった良いもの、ニュートラルな自然霊、良くない「魔」や「あやかし」もいます。

 

私が言う「あやかし」とは、「魔」ほど邪悪ではないけれど、良くないもの、です。

 

妖怪には、良い妖怪がいたりするので、「魔」より少し弱めの悪いものは「あやかし」と呼んでいます。

 

さらに、山の中には、見た目はキツネ姿だけれど、お稲荷さんじゃない自然霊もいます。

 

「あやかし」に傾いたキツネも多く、性質がきつかったり、意地悪だったり、中には障りを与えるものもいます。

 

見える人がこのキツネを見て、お稲荷さんだと勘違いをして、お稲荷さんを悪く言うのかもしれないなぁ、と思ったりもします。

 

で、先月のことですが、山の中に取材に行き、「あやかし」に傾いたキツネと遭遇しました。

 

向こうから寄ってきたのです。

 

「お前を見させてもらう」とか何とか、上から目線でものを言い、私のそばから離れません。

 

「けっこうです。離れてください」と言っても、

 

バカにしたような口調で、「離せるかな?」などと言うのです。

 

「あやかし」に傾いてはいますが、そこまで邪悪ではないので、ンモー、と思いつつ車に乗りました。

 

すると、キツネも一緒についてきます。

 

車をスタートさせても出ていかないので、お不動さんの真言を9回唱えてみました。

 

キツネは「それではダメだな」と涼しい顔をしています。

 

完全に「魔」や「あやかし」だったら、お不動さんの真言で去るか、お不動さんを呼べば逃げていきます。

 

しかし、完全に「魔」「あやかし」ではなく、そちらに傾いたキツネでしたし、お不動さんはまだ呼んでいなかったので、平気なようでした。

 

どうしようかな……と思った時に、「あ、そうそう! CDがあったわ!」と気づいたのです。

 

検証するチャンスかも? ということで、かけてみました。(「神仏をいつも身近に感じるために」というCDです)

 

私のスマホには、デスクトップパソコンの iTunes からCDを入れたのですが、そのまま入れたはずなのに、なぜか曲目の順番がバラバラになっています。

 

鐘や太鼓の音が最初にきているのです。

 

なので、かけると、鐘が鳴ったり、太鼓が鳴ったりする音から始まります。

 

それを聴いたキツネが、「そんなんじゃ離れないぞ」と、不敵に笑います。

 

それから、空海さんの宝号(南無大師遍照金剛)が流れました。

 

ここでキツネは「ん?」となり、次に法要が始まると、まだお坊さんが移動する音だけなのに、「んん?」と、困った様子になったのです。

 

うわぁ、効いてるやん……と思いつつ見ていたら、お坊さん方がお経を唱え始めた途端に、「う~~~」となりました。

 

この時、車の窓を1センチほど開けていました。

 

そしたら、キツネが「出ていってやるから、もうちょっと大きく開けろ」と言います。

 

いや、これ、検証だから……と、無視して運転していると、CDはお坊さん方が大合唱する「般若心経」に突入しました。

 

突入したと同時に、キツネは「ううう~!」と苦しそうな声をあげます。

 

ほぉ~、「あやかし」に傾いているくらいでも、般若心経はつらいんだ~、と驚きです。

 

キツネはうめき声をあげながら、窓の1センチの隙間から、必死になって外へ出ようとします。

 

必死で暴れて、ガリガリしまくり、そこから出ていきました。

 

「開けろ! そんな狭いところからは出られないぞ」と言っていたのに、それはもう必死になって逃げていったのです。

 

へぇ~、法要の般若心経って、「あやかし」に効くんだ~、と知りました。

 

「あやかし」に傾いたキツネがここまで嫌がるのなら、幽霊も嫌がるのではないかと思います。(こちらはまだ検証しておりません)

 

法要だけに限らず、お坊さんが唱えたお経だったら効くと思うので、いざという時、身を守るために、般若心経をスマホに入れておくことをおすすめします。ニコニコ