※前回の続きです。
こちらが境内社の「熊野神社」です。
懸(かけ)造りなのですね。
せっかくなので、社殿の前で手を合わせたい、と思いました。
しかし……正面から行くのではないような……
ここまで上がってみましたが、違うような気がします。
次の写真でおわかりいただけると思いますが、岩山の奥に大きな穴があります。
参拝は後ろから行くのだな、と思い、右手の横道のほうへ行って、そこからこの岩山の裏側へとまわりました。
けもの道のような道だったので、歩きづらくて苦労しましたが、裏側のかなり上まで登りました。
しかし……社殿エリアに入るようなところはありませんでした。
あたりはどんどん光を失っていきます。
写真は暗いところにピントが合っているので明るく写っていますが、夜がヒタヒタと音もなく近づいている、という感じでした。
急いで社殿の正面に戻り、そこにあった細い道というか、人が歩いた跡をたどって、やっと到着しました。
「こんにちは!」と最初のご挨拶をすると、消え入るような声で「戸をあけてくれ」と聞こえます。
でも、あけようとしても、この扉がどうやってもあかないのです。
「開かないです~。すみません」と言って、自己紹介をしました。
社殿から見た景色です。
下までゴロゴロゴロ~ッと、止まらずに転げそう……な傾斜ですね。
ここで祝詞を唱えると……社殿に扉は3つありますが、見えた神様は1柱でした。
そして、次の瞬間に、熊野古道の景色が、パーッとそのあたり一面に広がったのです。
ああ、この神様は熊野から来られているんだ、とわかったのですが、そこで山の「気」が一気に変化しました。
すでに4時半をまわっており、もうギリギリなのです。
「怖い」という感情が湧いてきたので、あ、これは本格的にヤバイな……と気づき、社殿のところから下へと降りました。
降りながら、「熊野からいらっしゃったのですか?」と聞くと、勧請をされて来た、と言います。
「どのような経路でですか?」という質問をしましたが、もう答えが聞こえません。
あたりはまたいっそう薄暗くなって、完全に周囲の「気」が変わっているのです。
神様とのコンタクトは途切れてしまいました。
急いで下山しなきゃ! と思うのですが、この状況で、来た道ではないところを通るのは怖いです。
なので、ふたたび本殿に戻りました。
そこでさきほどのお坊さんを呼ぶと、スッと出てきてくれます。
やはり、このお坊さんは「神様系」の存在ではなく、「仏様系」のお方なのです。
ひとりで下山をするのが怖かったので、一緒に降りてもらいました。
神仏習合でよかった〜、と思いました。
下山する時に見たら、子安観音とお不動さんの案内がありました。
しつこいですが、暗い部分にピントが合っているので明るく写っています。
実際はかなり暗かったです。
石段を降りてから最後の1枚を撮りました。
ここからの話が長いので……次回に続きます。
次回は、この神社のごりやくに関するお坊さんの説明と、夕方の参拝時間について書きます。
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