昨日、夕方になって、山の中にあるいくつかの石を見に行きました。
こじんまりとした、まったく有名ではないところです。
着いたのは15時45分くらいでした。
車を降りる時に、なんだか暗い場所だな、と思いました。
深い山の中だし、15時を過ぎていたので、「ヤバイかな?」と思いましたが、ま、大丈夫やろ、と石を見に行きました。
入口には簡単な鳥居が作られているし、小さなお社(最近作られたようで新しかったです)もありました。
しかし、神様はいません。
石にパワーもなく、「???」と思いつつも、石を観察していると……
視界の端で、なにかがぴょんぴょんと走り回っています。
え? とよく見たら、なんと! 邪鬼なのです。
周囲のあちらこちらに、何体か小さな邪鬼がいました。
「は?」と、目が点になりました!
なんで邪鬼がここに?
邪鬼は人間に興味があるようで、私に話しかけようとするのですが、逢魔が時です。
しかも、仏様のいない空間であり、相手は仏様に押さえられていないフリーの邪鬼です。
これはヤバイ! とひたすら気づかないフリをして歩きました。
そのあたりをいろいろと見てわかったのは、昔、この場所にはお不動さんが祀られていたようです。
お不動さんがいつ処分されたのかはわかりませんが、そのお不動さんが、邪鬼をしっかりと押さえていたみたいです。
きっと、この山に邪鬼がいることを知った昔のお坊さんが、お不動さんを開眼して安置し、邪気を封じ込めたのでしょう。
しっかりと押さえていたお不動さんが処分されたので、邪鬼が自由になったみたいでした。
日はどんどんかげっていきます。
あわててお不動さんの真言を唱えました。
真言の効力で邪鬼はそばに寄ることができないため、距離を取っていますが、ついて来ます。
「ひ~~~!」と、あせりつつ車に乗り込むと、邪鬼たちは車を取り囲んで、じっとこっちを見ていました。
数えたら13体、小さな邪鬼が車の周囲にいました。
奥深い山の中ですし、車は1台も通らず、もちろん人もいません。
封じ込められていた時にお不動さんに厳しくされていたのか、邪鬼たちはそんなに悪い存在ではなかったように思いますが、邪鬼ですから、そこは甘く考えてはいけません。
山の奥深いところはやはり夕方に行くもんじゃないな、と改めて思った出来事でした。(神仏がいない山は特に、です)