海外でのお話です。
ツアー旅行ではまったく感じたことがなく、また、そこそこの都会を一人で旅行をしていても、めったに感じることはない人種差別ですが、ものすごい田舎に一人で行くと、たま~に差別をされます。
バスの運転手から、ひどい人種差別を受けていた中国人の若い女性の旅行者を見たことがありますし、駅のイートインで差別をされていた、こちらも若い女性のアジア人(国籍はわかりませんでした)を見たこともあります。
差別をするのは白人で、高齢者が多いです。
自分がされた時は「考え方が違うから、仕方ないな~」と、気にしないようにしています。
その話はとりあえず、横に置いといて……。
昨日、高速道路を途中で降りて、トイレ休憩をするためにスーパーに入りました。
ものすごい田舎町でしたが、スーパーは巨大です。
私が並んだレジの女性は40代前半の白人さんでした。
アメリカのレジの人はお客さんと気軽に会話をする人が多く、その女性も笑顔で誰とでも明るく話をしていました。
一見さんの外国人である私にも、にこにこと声をかけてくれます。
私はたった一人で海外旅行中ですから、このような対応をしてもらえると本当に嬉しいです。
支払いになって、
「お店のカードを持ってる?」と女性が聞いてきます。
「持っていないです」と答えると、
「オーケー、ちょっと待って」
みたいなジェスチャーをして、レジの下から申し込み用紙と簡易カードが一緒になったものを取り出します。
そして、そのカードをスキャンしてくれました。
トイレ休憩に寄ったついででしたが、水をたくさん買い込んだり、他のものもこまごまと買ったので金額が高くなっていたせいか、割引額は3ドルもありました。
うわー、いいんですか? こんなに割引してもらって、と驚いていたら、女性はにっこりして申し込み用紙を私に手渡しました。
でも「記入してね」とは、ひとことも言いませんでした。
外国人がちょっと寄っただけ、とわかると、無言でサッサとレジを済ませ、お金の受け取りも無愛想なままで、という人が多いです。
「良い1日を〜」という締めセリフを言ってくれる人もそう多くありません。
しかし、この女性は外国人でも適当に接客をするのではなく、他のお客さんと同じように笑顔で接し、話しかけて会話をし、さらに地元の人にする割引サービスも同じようにしてくれたのです。
「ああ、こういう時って、本当の人柄が出るよなぁ」と思いました。
ど田舎だったので、「もしも、差別をされても気にせんとこ~」と、あらかじめ自分に言い聞かせておいた私は、この後しばらく、レジの女性の人となりでほかほかと心が暖かかったです。
本人からすると、小さなの親切のつもりだったのかもしれませんが、受けたほうにとっては「3ドルのお得」よりも、もっともっとお大きな意味があったりするのですね。
小さくても人に親切にするのは大事ですね。
とてもありがたく、また、良い勉強にもなったトイレ休憩だったのでした。
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天から聞こえるメロディを曲にしています。