成仏させてほしい、助けてほしいという霊は、前回の冒頭で書いたような方法でひょいっと離れることが多く、また、気づかずに放っておいても「この人は助けてくれない」とわかれば、自分から違う人のところへ行きます。 

 

目的が「成仏したい」なので、助けてくれる人を探してさまよう、というわけです。 

 

このような霊ではなく、問題なのはガッツリ憑いた霊です。 

 

私のところに届くメッセージでは、声が聞こえる……話しかけてくる、という場合が少なからずあります。

 

最初は神仏のフリをして話しかけてくる悪霊もいます。

 

ナニナニという神である、お前を守ってやる、などと言い、それを受け入れてしまうと離れなくなります。

 

話し声が聞こえるかどうかは、その人の霊感の具合によりますから、聞こえない人もいます。 

 

病院で検査をしてもどこも悪くない、でも原因不明の体の不調が長く続くとか(体調不良の場合は生霊も考えられます) 、前回で書いたお宅のように不幸な出来事が続く、運気が急にどん底まで落ちて回復しないとか、悪霊によって起こされる現象はいろいろあります。 

 

話しかけてくる悪霊が離れてくれない、こんなに不幸が続くのは何か悪意を持って憑いている霊がいるんじゃないか……となった時に、まず考えるのは、誰かに祓ってもらいたい、ではないでしょうか。 

 

霊能者に祓ってもらえば一発で離れてくれる、とお考えになるかと思います。

 

しかし、能力の高い霊能者はそんなに多くいないのが現実です。

 

能力はピンからキリまでで……というか、ほとんどが「キリ」のほうです。 

 

本物のすごい力を持った人だったら、一発で祓ってくれます。 

 

祓ったあとに結界を張ってくれたりもして、その後のケアまでしてくれる人がいるかもしれません。 

 

しかし、それはほんのひとにぎりの霊能者です。 

 

知っておかれたほうがいい事実は、霊能者という看板を掲げている人が全員正しい能力を持っているわけではない、ということです。 

 

中途半端な能力の人もいますし、能力がほんのわずかしかない人、中にはまったくない人もいたりします。 

 

そのような人のところへ行って、施術(術を施されるという意味で使っています)をしてもらうのは、実は大変怖いことだと知っておいたほうがいいです。 

 

訳のわからない施術を受けてから、体調が悪くなって元に戻らないという人が現実にいるからです。 

 

それも1人や2人ではありません。 

 

霊能者本人は気づいていないかもしれませんが、適当なことをしたために、良くない作用を引き起こす術をかけてしまってることがあります。 

 

そんな術をかけられたら、ほどくのが大変なのです。 

 

霊に憑依されていないにもかかわらず、鑑定で「霊が憑いています、除霊しましょう」と言われたら、誰もが「お願いします」と言ってしまうと思います。 

 

本当は何も憑いていないのに、変な除霊術をされてしまって、それで体調が悪くなったら、治すにはその術をほどかなくてはなりません。 

 

術をほどく能力がある人を探さなければなりません。 

 

自分の体に何かをさせる、それが見えない世界に作用するものである、というのは、実はものすごく恐ろしいことなのですね。 

 

憑いている霊を成仏させましょう……ということで浄霊をしていても、全然効かない、まったく説得に応じない霊もいるわけです。 

 

邪悪な部類の霊です。 

 

憑かれた人が暴れ出すこともあります。 

 

そうなった時に、浄霊を除霊に変えて、邪悪な霊を退治できる能力を持った霊能者でなければ、あとが怖いです。 

 

ですから、霊能者にお願いをしようと思ったら、信用できる人を徹底的に探すことをおすすめします。 

 

知人が実際に施術を受けた、とか実績で判断したほうがいいです。 

 

知人にそんな人はいない、人に霊のことは話しにくい、というわけでネットで探す方もいらっしゃると思います。 

 

その場合、リスクもしっかり考えてからにしたほうがいいです。 

 

もしも私に霊感がなく、霊能者の知り合いがいない(実際にいません)、紹介してくれる人もいない、という状況だったらどうするか……真剣に考えてみました。 

 

ネットで探すのは賭けです。 

 

大当たりを引くかもしれませんが、ハズレを引く可能性のほうが確率としては断然高く、それもただのハズレで済めばまだいいほうで、わけのわからないことをされて悪霊とダブルで、その先もっとしんどいことになるかもしれません。 

 

私だったら……賭けはしないです。 

 

もちろん考え方の問題ですから、賭けてもいいと思います。 

 

ここでお断りしておきたいのは、霊能者の人が、皆さん、すべて中途半端、というわけではありません。 

 

中には浄霊も、除霊もできて、さらに病気を治す力までお持ちの、素晴らしい霊能者の人もいます。 

 

ネットで探すという方は、霊能者と何回かお会いしてお話を聞くとか、くれぐれも慎重になさったほうがいいですよと、そのようなお話です。 

 

この人は信用しても大丈夫、自分の体に何かをさせても大丈夫、と納得してから浄霊や除霊されることおすすめします。 

 

賭けはしない、とした場合、ではどうすればいいのか……。 

 

やはり〝誰かに頼みたい〟という、この方法でいくとしたら、私だったらお寺に行くかなぁ、と思います。 

 

お坊さんも能力がある人とない人がいるかと思いますが、そこには仏様がいますから、もしも能力がないお坊さんだったとしても、大きくそれた失敗はしないのではないか……と思うからです。 

(検証をしていませんから、断言ができないことをお断りしておきます) 

 

以上が、〝人に頼んで何とかしてもらう〟という方向で浄霊・除霊をする際の、知っておいたほうが良いリスクです。 

 

では、人に頼まないという、自分でなんとかすることができるのか? というところで、次回は私の体験をお話したいと思います。 

 

 

 

 

 

※ちなみに神社でお願いをする祈祷は種類が違います。 

出雲大社とか宇佐神宮とか明治神宮などで、晴れ着を着たお宮参りや七五三、商売繁盛、安産祈願などの人と一緒に、浄霊・除霊をお願いするのは、ちょっと違う……ということは、感覚的にお分かりになるのではないかと思います。 

神社の神様の場合は、また別の話になりますので、そちらはあとから書きたいと思います。