いただいた質問の中に、「どの人の意見が本当なのでしょうか?」というものがありました。
これはスピリチュアルな相談業をお仕事にしている人々のことを言っていて、複数の人に相談したところ、もらったアドバイス(見えない世界に関する内容)が全然違っている、どの人の言葉を信じたらいいのかわからない、というものでした。
1人だけにしか相談していない方でも、言ってることが腑に落ちないんです、正しいのでしょうか? と悩まれていたりしますし、ネットにこのように書かれていました、本当でしょうか? という質問もいただきます。
霊能者、占い師、スピリチュアルカウンセラー、霊感があるという人の電話相談、スピリチュアルなことを書いているブログ、知り合いで霊感がある人、など、いろんなところでいろんな人が、見えない世界の情報を発信しています。
これらの人々が言っている、または書いている内容が全然違うので、とまどっている、どの意見を取り入れるべきなのか悩んでいる、どうしたらいいのか困る……という方が少なくないのです。
これはもう、しつこいほど書いてきましたが、どの意見を取り入れるのか……最後の最後は自分の直感が決め手になります。
どこか微妙に引っかかる、となれば、その意見は自分と合っていないということです。
心のどこかになんとなく違和感があるので、私に「本当でしょうか?」と質問(確認)をされているのだと思います。
いただくメッセージには「この情報を読んでみて下さい」と、リンクが貼られていることもあり、そのような時はクリックして読ませてもらっています。
「うわぁ、こんなことをよく平気で書けるなぁ」と心底びっくりするようなテキトーなことを書いているものがありますし、メッセージに、「こう言われたんです」と書かれているその内容も、「ひ〜え〜、無責任なことを言ってるな〜」と驚いてしまうものがあったりします。
ここでお断りしておきたいのは、霊感があるという人がみんな適当なことを言っている、もしくは、書いている、というわけではありません。
素晴らしい能力をお持ちの方もいらっしゃいます。
でも、残念ながら適当なことを言ったり書いたりしている人が多いのも事実です。
霊能力のレベルは、本当に人それぞれです。
〝霊能力があると言っている人〟のことを、全員がちゃんと霊能力を持っていて、一律に力も同じ……と受け入れてしまうと、発信している情報が違うので「あれ?」と混乱するように思います。
霊能力は、〝ある人〟と〝ない人〟、というこの2パターンだけに分かれるのではありません。
霊能力は、0か10か、じゃなくて、0から10までの間に非常に多くの段階があります。
3.5とか6.8とか、小数点付きのたくさんのレベルに分かれています。
この能力の違いによって、見える〝範囲〟や、見える〝階層〟が違います。
もう、ずいぶん前に、あちらの世界に関して発信している人の能力は違う、というお話を書きました。
見る窓の大きさで見える範囲が違います。
たとえば、奈良の大仏様を見るとします。
一辺が5センチしかない小さな窓から見るのと、一辺がその10倍の50センチの窓、さらにもっと大きい1メートルの窓から見るのとでは、見える範囲が全然違うわけです。
それに加えて、階層というものがあります。
大仏様が5階建ての高さだった場合、1階付近しか見れない人は台座の部分しか見えません。
でも、ちゅいーんとエレベーターで上にあがって、5階の高さで見れる人は、台座はもちろん、お顔も見えるし、光背に配置されている小さな仏様までしっかり見えるのです。
見えない世界の情報は、それを言ってる人が、どれくらいの大きさの窓で、どの高さにいて見ているのかを、しっかりご自分で判断された方がいいと思います。
……と、ここまでは以前に書いたので、過去にそんな記事を読んだことがあるわ〜、と思い出された方もいらっしゃることと思います。
今回は、見ている〝場所が違う〟ということについてちょっと説明をします。
神社には、メインの神様の他にも、たくさんの存在がいます。
無意識にどこにアンテナを合わせているのか……は、人によって違います。
メインの神様にスッと波長を合わせることができれば、神様が見えたり、お声が聞こえたりします。
中には、スッと眷属にアンテナを向けている人もいます。(これは本人が眷属に合わせようとしているのではなく、無意識でそっちに向いているのです)
その眷属もさまざまな種類がいますから、天狗と繋がるのか、ヘビと繋がるのかで、聞こえてくる話の内容も違います。
その人のアンテナの向き次第なのです。
眷属にも神格があって、非常に位の高い一の眷属から、眷属になりたての下っぱの子分まで、階級もあります。
数が多いところは何万という眷属がいますから、どの眷属と繋がるかによって受ける印象も違います。
同様に、摂社末社の神様と繋がっている場合もありますし、神様修行をしている眷属や、神様修行中の元は人間だった存在と繋がっている場合もあります。
これは、三峯神社に行った時のお話です。
山頂の奥宮に登ったあと、神社のほうに行きました。
本殿で手を合わせ、横にまわって社殿の装飾を見ていた時に、霊能者らしき年配の女性と、その信者らしき中年の女性4名が参拝を終えてそばにきました。
すぐ近くにいたので、聞くつもりはなくても、会話が耳に入ってきます。
信者の女性4人は霊能者を囲むようにして立っていました。
信者の女性A「先生、神様はなんておっしゃっているの?」
霊能者「ちょっと待って……。(と、しばし沈黙して)あ、今、お話をして下さったわ! よう来たよう来た、この日を待っておったぞ、とおっしゃってるわよ!」
信者の女性A「えっ! 本当?」
信者の女性B、C、D「きゃ〜! 嬉しい〜!」
霊能者「さ、早く! お礼を言ってきて! 順番にもう1回、1人ずつ本殿の前でお礼を言って!」
信者全員「はいっ!」
と、信者の女性4名はまた本殿の前で手を合わせていました。
私は、霊能者の人が言った言葉を聞いた時に、慌ててキョロキョロと「神様がいるのかな?」と、思って周囲を探しました。
が、しかし、神様は奥宮から降りて来ていません。(三峯神社の神様は山岳系なので山のほうにいるのです。詳しくは「神さまと繋がる神社仏閣めぐり」という本に書いています)
神様が降りて来ていない……ということは、霊能者の人が〝神様〟と言っているのはオンガさんなのかな? と思いました。(オンガさんは一の眷属です)
しかし、本殿の上空にどっしり座っているオンガさんは、ひと言もしゃべっていませんから、オンガさんでもないわけです。
私が「???」という目でオンガさんを見上げると、オンガさんのほうも私のほうをチラリと見て、目が合いました。
その目は「何も言うな」と言っていて、目で私を制していました。
人のことをとやかく言ってはいけない、という意味だったのだと思います。(おかげでオンガさんに余計なことを言わずに済みました)
きっと霊能者の人は膨大な数の眷属の中から、どれか1体と繋がっていたのだろう、と思います。
このようにアンテナの方向が違えば、同じ神社でも神仏の言葉が変わってきます。
見えない世界のことについても、違う意見になります。
ですから、情報を発信している人が、適当なことを言っていないかどうかを最初に考え、次にアンテナの向きが自分と同じ方向かどうか、自分が好ましいと思うほうに向いているのかどうかで、判断されるといいのではないかと思います。(神仏は言葉を使わず思考をそのまま、かたまりでくれますから、ひとつでも取りそこねると、神仏のアドバイスを間違って解釈する……そのような場合もあります)