本を作るプロセスの中に、校閲というものがあります。
私は見ていなかったのですが、ドラマにもなっていたので、私より詳しい方がいらっしゃるかもしれません。
簡単に言うと、日本語のプロの方が私が送った原稿の、誤字脱字・日本語の間違いなどを指摘してくれる、というものです。
先日、ゲラとなって戻ってきた原稿を見たら、なにげに書いた 【ゼスチャー】 の 「ゼ」 を指摘され 「ジェ」 とそこに正しい文字が書かれていました。
それを見た時は、あ、そっか、ジェなんだ、と思ったのですが、あれ? 私は間違った言葉をずっと使っていたの? と焦りました。
あわてて調べてみたところ、【ゼスチャー】 を使っている人も結構いたりして、もしかしたら 「市民権があるのかも?」 と思いました。
そこで、元夫にどっちを使う? とメールで聞くと……。
【ジェスチャー】 という返信が来ました。
あ、やっぱそうなんだ、と、「OK、この話はこれで終わり」 のつもりでいたら、続けてメールが来ます。
「ゼスチャーって何? ってなるで。Gesture やから」
…………。 ( ̄ー ̄;
そりゃ英単語を見れば、ああ、ジェだな、とわかるけど、フツーはいちいち英単語を思い浮かべたりしないし~、というか、英単語のスペル知らないし〜、と思いながら、
「いやね、原稿にゼスチャーって書いたら、直されてたねん」 と送ると、
「せやろな。スーパーチャージャーかなんかのエンジン機構みたいやもん」 と返ってきました。
は? なんじゃ、そりゃ? 「ゼスチャー」 と 「スーパーチャージャー」 って(何か知らないけど)、文字数が全然ちがうし、そもそも〝チャー〟しか重なってないじゃん、だったら 「ジェスチャー」 も一緒じゃん、と思いましたが、まぁいいか、と話を進めました。
「昔、NHKで 【ゼスチャーゲーム】 って番組があったんだけどなぁ。だから昔は 「ゼ」 のほうだったと思うのよ」 とお得意のうろ覚えを披露し、しかし、自分が信じられなかったため調べてみたら、案の定間違っていました。
番組のタイトルは 【ジェスチャー】 で、昔から 「ジェ」 だったようです。
アイタタタ。
どこで 【ゼスチャー】 とインプットされたのかと言うと、子どもの頃、学校のレクでジェスチャーゲームをしていたのですが、先生が黒板にでかでかと、【ゼスチャーゲーム】 と書いていたのです。
ですから、私の同級生はみんな 「ゼ」 で覚えていると思います。
まぁ、それを40年以上もそのまま使っていたのは私だけかもしれませんが……。
ということを、元夫とやりとりしていて、そこで 「!」 とひらめいた私は、自分のブログを検索してみると……。
見事に3つもヒットしました。
こんなに堂々と書き散らかしていたとは……。
ガーン! とショックです。
元夫に 「3つもブログ記事に書いてたわ〜」 と画像を送ったら……。
という画像のみの返信が来ました。
…………。 ( ̄ー ̄;
なんだか微妙に引っかかるんですけど〜、その反応……。
というわけで、何を言いたいのかというと、ですね。
「ゼ」 で書いた3つのブログ記事を読んだ読者の皆様が、
「は? ゼスチャー? ああ、ジェスチャーか。識子さん、おばちゃんやから間違ってもしょうがないよなぁ」
と思って下さったのだろうな~、あたたかい目で見てくれたんだな~、と優しくされていることに気がつきました、ということです。
時たま、「乳母車」 とか 「がびーん」 などという死語を、いまだにうっかり言ってしまうので(パーマ屋さんという単語もフッと出たりします)、一旦インプットされた言葉はなかなか修正されないですよね、ということを本日の結論にしたいと思います。(強引に)