神仏の守りもいただいて、あとは出発するだけとなりました。
それまでに、現地でのアクティビティで予約が必要なものは、予約を入れています。
このへんも細かく書く予定でしたが省略することにしました。(前回の熊野三社のお話も一社一社、いろいろと書くつもりでしたが、はしょっております)
というのは、サクサク進めないといつまでたってもセドナのお話が始まらないからです〜。
海外の神様はどんな感じなのか楽しみです というメッセージをいただくたびに、お待たせして悪いなぁ、という気持ちになっていました。
神様のお話があまりにも先になってしまうのはどうかと思い、ちょっと駆け足気味で書くことにしました。
海外旅行保険は、クレジットカード付帯の保険だけでは万が一の時に足りないので、新たに加入もしました。
ホテルを予約するために大まかな日程を組んでいましたが、細かく計画を立てる時間がなく、 「でも、これは長時間のフライトを利用してそこで考えればいいし〜」 と甘く考えてそのまま出発しました。
当日は伊丹から羽田へ飛んで、羽田からサンフランシスコへ、さらにそこからフェニックスへと、2回乗り継ぎです。
サンフランシスコに向かって離陸して、さぁ、じっくり計画を! と思って……呆然……です。
これを読んでいる皆様の予想通り、そうなんです、セドナのガイドブックを忘れてきたのです。
(ノ_-。) あああ、なんのために買ったんだか……と、自分の抜け具合が、モーモーモーという心境でした。
結局、このガイドブック、大まかに予定を組む時に、さらさら〜っと1回読んだきりです。
おかげさまで滞在中は毎日、必死であれこれ調べ、翌日の予定を立てるハメになりました。
毎日、宿題がどっさり出ているような状況で、意外とつらかったです。
サンフランシスコに到着すると、まず入国審査があります。
過去数回の経験では、待ち時間を入れても30分もあれば入国できていました。
今回もそんなもんだろうと思っていたら……大げさではなく、250人くらいが並んでいます。
到着便が重なったようでした。
しかも審査が厳しくなっているのでなかなか列が進みません。
時折、係の人に先導されて別室へ行く人がいましたし、中国人の女性2人は別室を拒否して、隅っこのほうで何やら揉めていました。
入国審査はずら〜っとあるカウンターの半分が外国人用で半分がアメリカ国民用です。
アメリカ国民はそんなに多くなかったので、すぐにどのカウンターもスカスカになりましたが、外国人用のほうはまだまだ行列です。
全然進まないので、乗り継ぎ便に間に合わないのでは? と不安になりました。
乗り継ぎ便までの時間は、1時間50分しかないのです。
しかもこの時間、全部が丸々使える時間ではありません。
サンフランシスコ到着〜サンフランシスコ出発、までの時間なのです。
到着は飛行機が着陸して所定の位置まで移動し、そこで飛行機が停止した時刻、出発は飛行機が滑走路に向かって動き始めた時刻、ですから、実際はもっと少ないです。
実質1時間35分程度でしょうか。
航空券を買った時に、この乗り継ぎ時間がちょっと引っかかりました。
大丈夫なのか、そんな短時間で? と思いましたが、サクサクいけば1時間かからないだろうし、アメリカの航空会社が 「いけるいける余裕余裕」 と乗り継ぎ便を設定したのでしょうから、大丈夫なのだろうと自分に言い聞かせました。
幸いサンフランシスコに10分早く着いたので、使える時間が1時間45分になり、これなら心配ない、という感じでした。
しかし入国審査を待っているだけであっという間に1時間が経過し、本気で焦り始めた頃、ようやくアメリカ国民用カウンターのほうへ誘導が始まりました。
やっとそちらでも審査してもらえることになったのです。
以前は、帰りの航空券を見せて、何日滞在するのか、どこに滞在するのか、観光でどこをまわるのか、その理由は何か、などこまごまと聞かれていましたが、今はパスポートナンバーで一括管理されているのか、質問は一切なく、帰りの航空券の控えもいりません。
10本の指全部の電子指紋を取られ、顔写真もそこで撮影されます。
最後にひとこと 「観光?」 と聞かれて、 「YES」 と答えると私はそこで通してもらえましたが……私より先に別のカウンターで審査してもらっていた日本人男性は、まだOKをもらえていませんでした。
この男性は、カウンターに行くなり、いきなり荷物(でかいバックパック)をカウンターの上にドサッと置いたのです。(対応する係員は座っているので、係員の顔の真ん前になります)
その時は私はまだ列に並んでいましたから、その光景を見ていて 「ひぇぇ〜!」 と思いました。
案の定、係のアメリカ人に 「今すぐ降ろせ!」 と叱られていました。
それから質問をされていたのですが、この男性、なんと! 入国審査のカウンターに頬杖をつき、 「ん〜?」 などと考えながらしゃべろうとしたのです。
「ひゃあぁぁぁぁ〜!」 と見ているこちらがドキドキです。
当然、頬杖を強く叱られ、その後は名前から日本での住所、滞在目的、日数、滞在場所などめちゃくちゃ細かく確認されていました。
男性に悪気がないとはいえ、相手をバカにしている態度に見えますから、怒りを買ったのだと思います。
時計を見たら、乗り継ぎ便出発まであと30分です。
大丈夫かな、間に合うかな、これ、間に合わなかったらどうなるん? 安いチケットだからパーになるん? 次の便を正規運賃で買うん? などと考えていると、不安がどんどんつのっていきます。
不安に押しつぶされそうになって胃がキリキリしてきました。(神様についてもらっているというのに……信心が足りません)
国内線のセキュリティゲートがこれまた、かなり混んでいて、こちらもなかなか進みません。
上着を脱いで、身につけているものはすべて外して、ポケットも空にして、靴も脱いで、通らなければいけないのです。
「皆さん! 並んでいる間に準備しておきませんか?」 と、提案したくなるくらい、みんな自分の番がきてから、のそのそと準備を始めるのでした。
当然時間がかかります。
しかも、しょっちゅうゲートがピンポンと鳴ります。
鳴らした人は 「オー! これをポケットに入れてたわ〜」 と出してから、もう1回ゲートを通ろうとして、いやいや、いいから、こっちに来て、と係員に誘導されています。
そこで1〜2分ほど余分に使われます。
そんな感じで、時間は刻々と過ぎていきます。
きゃ〜、助けて〜! 間に合わせてー! という心境でした。
やっと私の番になって颯爽とゲートを通りましたが、なんと私もピンポンを鳴らしてしまい、端っこのほうに誘導されます。
そこで女性係員に全身触られまくりで調べられました。
やっとセキュリティゲートを通過したのは、出発10分前! いける! まだ、間に合う! と、
もれそう、というくらいトイレに行きたいのを我慢し、そこから広い空港を搭乗ゲート(しかも一番奥)までダッシュで死に物狂いで走って、5分前にゲートに着くと、搭乗カウンターは閑散としています。
うわぁー! 搭乗を締め切ったんだ! どーしよー! さいあくー! とパニクっていたら、なんと出発時間が変更になっています。
30分遅れになっていたのです。
助かったぁ〜、とへろへろとその場に倒れそうになりました。(全力で走ったのでゼーゼーと息が上がって、気分も悪く、そっちの意味でも倒れそうでした)
そういえば、最終搭乗案内の放送もなかったし、名前も呼ばれませんでした。
ちゃんと考えれば、遅れているだろうことは予想ができたのですが、入国審査待ちの時からすでに軽くパニクっていたので冷静ではなかったのです。
乗り継ぎ便がたまたま遅れてくれたおかげで乗れたのですが、定刻通りだったらアウトでした。
ふぅ、と安心したのも束の間、今度は遅れがどんどん伸びて……いつになったら出発するねん、と安堵した気持ちがイライラに変わっていきました。
あんまり遅れると、フェニックスからレンタカーでセドナへ行くのが遅くなり、運転するのが夜になるからです。(結局、そうなりました )
30分遅れがその後ズルズルと延び……最終的には1時間40分遅れでフェニックスへ出発したのでした。