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(^-^)
先月、自分は息子のお荷物になっているのではないか、と落ち込んでいたＬさんのお話です。
Ｌさんは無事にうつ状態から回復されて、今はお話好きの楽しいＬさんに戻っています。
先日、２人で話をしていると、昔はみんな貧乏だった、という話題になりました。
大正生まれのＬさんですから、昔というと戦後の時代よりも、もっと前になります。
貧乏で食べる物がなくて、どうしようもない時は、申し訳ないと思いながらも、畑に作物を盗みに行ったのだそうです。
どの家も貧乏だったので、近所のあのおじさんもこのおじさんもみんな盗みに行ったことがあり、そんな時代だったという話の途中で・・・いきなりＬさんが言いました。
「なんば、あるやろ？ アンタな、あれは盗んだらアカンで」
へ？ なんば？
「なんばって何ですか？」
「なんば、知らんか？ 黄色い粒がいっぱいついてるやつや」
「とうもろこしですか？」
「それや、それ！ あれはな、もぐ時にキュリキュリキュリって音がするねん」
「へえぇー！ そうなんですね」
ねじって取るような仕草をしていたので、とうもろこしは実の付け根をねじると音がするのでしょう。
「キュリキュリキュリって音させてみ？ 一発でバレるがな」
今は昔と違って車の騒音などがあるから、キュリキュリキュリぐらいでは気づかないのでは？ と思いましたが、車が走ってなくてテレビもなくてシーンとしていた昔はバレていたのでしょうね、面白い話だなぁと思いました。
「ほんでな、スイカや瓜は盗む時、こうして叩いてみるねん。熟れてるかどうかそれでわかるやろ」
「え！ 盗みに行って、そんな悠長なことやってたんですか？」
暗闇の畑にこっそり足音を忍ばせて盗みに行って、音をさせないように遠慮がちにポンポンと叩いて、ありゃ？ これはまだ熟れてへんなー、こっちはどないやろ？ と品定めしているところを想像すると、なんとも大らかで笑えます。
「熟れてへんの持って帰ってみーな、子供らが、お父ちゃん、これおいしない！ って文句言いよるやろ」
うぷぷ。 ( ´艸｀)
「そんでな、アンタ！ （ここで声を細めてささやくように）月夜は行ったらアカンで」
あはははは。 (≧∇≦)
「わかりました、もしも盗みに行く時は、闇夜にします」
芋は盗みやすいとか、レンコンは途中で折れたら泥水を吸って真っ黒になるから盗めないとか、この知識を役立てる時が来るのかどうかわかりませんが、そういうレクチャーをしてくれました。
話は変わって、Ｐさんは独居の女性です。
同じアパートのお友だちが時々、訪れて話をしていくのですが、このお友だちの言うことが大袈裟で腹が立つ、と常日頃から言っています。
「こないだなー、またあの子、来てなー」
「○○さんですか？」
「私、幽霊見たんやー！ 怖かったわー！ ゾッとしたわ、言うてなぁ」
「へ～、どんな幽霊を見たんでしょうね？」
「それがやな、茶色い軍服来てる兵隊さんで、私のすぐ横にいたんや、ってこうや」
「えーっ！ それは怖いですね」
「それがな、アンタ、どない思う？ 足やで、足！」
「？？？」
「（くるぶしを指して）こっから先が見えた言うんや！」
「足の平？ って言うんでしょうかね？ そこだけが見えたんですか？」
「そんなことあるかぁ？ そこだけが見えて、ああ怖かったわー、って、こうやで。そんな足の先だけが見えて何が怖いねん！」
「はぁ・・・」
「ヒザから下、スネまでが見えて怖かったわー、言うんならわかるで！」
えっ！ それだったらわかるの！ ( ﾟ ▽ ﾟ ;)
その違いは何っ!?
ヒザから下だったら怖くてもＯＫで、足の平だけなら怖いわけないやろ、というそこが・・・私には理解出来ないんですけど・・・。
まぁ、たしかにスネがあれば人間の幽霊ってことになるから、怖がって良し、という考えもわからないこともないかな。
足の平だけだったら、靴を履いてるゴリラがウホウホと歩いているのかもしれないわけで・・・いや、靴の単独オバケという可能性もあるなぁ、なるほど、それなら怖いわけないしなぁ・・・。
などと思いましたが、余計なことは言いません。
「珍しいですね、足の先っちょだけの幽霊なんて」
「そんなもん、足がそこらへん歩いてたって怖いわけないやろ、ホンマ大袈裟な子やで」
(^▽^;) ・・・・・。
いや、十分怖いと思いますけどね、それよりも私は、足の先っちょしか見えなかったのに、何故、茶色の軍服を着た兵隊だとわかったのか、そこを知りたいです、と言おうとしたら・・・。
「大袈裟に話を膨らませよるからな・・・まともに聞いてられへんで。こないだな、カラオケの話になってな・・・」 とＰさんは別のムカつく話を始めていました。
私はこの後も、 「ヒザから下が見えて怖かった言うんならわかるで！」 を思い出しては、そうか～、それだったらわかるのか～、フフフ、とおかしかったです。
高齢者の方のお話はいろいろとバラエティに富んでいて楽しくて、いつも笑わせてもらっています。
ありがたい職場だと思います。
神社仏閣 パワースポットで神さまとコンタクトしてきました (ひっそりとスピリチュアルしていますPart2) ￥1,728
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先月、自分は息子のお荷物になっているのではないか、と落ち込んでいたＬさんのお話です。
Ｌさんは無事にうつ状態から回復されて、今はお話好きの楽しいＬさんに戻っています。
先日、２人で話をしていると、昔はみんな貧乏だった、という話題になりました。
大正生まれのＬさんですから、昔というと戦後の時代よりも、もっと前になります。
貧乏で食べる物がなくて、どうしようもない時は、申し訳ないと思いながらも、畑に作物を盗みに行ったのだそうです。
どの家も貧乏だったので、近所のあのおじさんもこのおじさんもみんな盗みに行ったことがあり、そんな時代だったという話の途中で・・・いきなりＬさんが言いました。
「なんば、あるやろ？ アンタな、あれは盗んだらアカンで」
へ？ なんば？
「なんばって何ですか？」
「なんば、知らんか？ 黄色い粒がいっぱいついてるやつや」
「とうもろこしですか？」
「それや、それ！ あれはな、もぐ時にキュリキュリキュリって音がするねん」
「へえぇー！ そうなんですね」
ねじって取るような仕草をしていたので、とうもろこしは実の付け根をねじると音がするのでしょう。
「キュリキュリキュリって音させてみ？ 一発でバレるがな」
今は昔と違って車の騒音などがあるから、キュリキュリキュリぐらいでは気づかないのでは？ と思いましたが、車が走ってなくてテレビもなくてシーンとしていた昔はバレていたのでしょうね、面白い話だなぁと思いました。
「ほんでな、スイカや瓜は盗む時、こうして叩いてみるねん。熟れてるかどうかそれでわかるやろ」
「え！ 盗みに行って、そんな悠長なことやってたんですか？」
暗闇の畑にこっそり足音を忍ばせて盗みに行って、音をさせないように遠慮がちにポンポンと叩いて、ありゃ？ これはまだ熟れてへんなー、こっちはどないやろ？ と品定めしているところを想像すると、なんとも大らかで笑えます。
「熟れてへんの持って帰ってみーな、子供らが、お父ちゃん、これおいしない！ って文句言いよるやろ」
うぷぷ。 ( ´艸｀)
「そんでな、アンタ！ （ここで声を細めてささやくように）月夜は行ったらアカンで」
あはははは。 (≧∇≦)
「わかりました、もしも盗みに行く時は、闇夜にします」
芋は盗みやすいとか、レンコンは途中で折れたら泥水を吸って真っ黒になるから盗めないとか、この知識を役立てる時が来るのかどうかわかりませんが、そういうレクチャーをしてくれました。
話は変わって、Ｐさんは独居の女性です。
同じアパートのお友だちが時々、訪れて話をしていくのですが、このお友だちの言うことが大袈裟で腹が立つ、と常日頃から言っています。
「こないだなー、またあの子、来てなー」
「○○さんですか？」
「私、幽霊見たんやー！ 怖かったわー！ ゾッとしたわ、言うてなぁ」
「へ～、どんな幽霊を見たんでしょうね？」
「それがやな、茶色い軍服来てる兵隊さんで、私のすぐ横にいたんや、ってこうや」
「えーっ！ それは怖いですね」
「それがな、アンタ、どない思う？ 足やで、足！」
「？？？」
「（くるぶしを指して）こっから先が見えた言うんや！」
「足の平？ って言うんでしょうかね？ そこだけが見えたんですか？」
「そんなことあるかぁ？ そこだけが見えて、ああ怖かったわー、って、こうやで。そんな足の先だけが見えて何が怖いねん！」
「はぁ・・・」
「ヒザから下、スネまでが見えて怖かったわー、言うんならわかるで！」
えっ！ それだったらわかるの！ ( ﾟ ▽ ﾟ ;)
その違いは何っ!?
ヒザから下だったら怖くてもＯＫで、足の平だけなら怖いわけないやろ、というそこが・・・私には理解出来ないんですけど・・・。
まぁ、たしかにスネがあれば人間の幽霊ってことになるから、怖がって良し、という考えもわからないこともないかな。
足の平だけだったら、靴を履いてるゴリラがウホウホと歩いているのかもしれないわけで・・・いや、靴の単独オバケという可能性もあるなぁ、なるほど、それなら怖いわけないしなぁ・・・。
などと思いましたが、余計なことは言いません。
「珍しいですね、足の先っちょだけの幽霊なんて」
「そんなもん、足がそこらへん歩いてたって怖いわけないやろ、ホンマ大袈裟な子やで」
(^▽^;) ・・・・・。
いや、十分怖いと思いますけどね、それよりも私は、足の先っちょしか見えなかったのに、何故、茶色の軍服を着た兵隊だとわかったのか、そこを知りたいです、と言おうとしたら・・・。
「大袈裟に話を膨らませよるからな・・・まともに聞いてられへんで。こないだな、カラオケの話になってな・・・」 とＰさんは別のムカつく話を始めていました。
私はこの後も、 「ヒザから下が見えて怖かった言うんならわかるで！」 を思い出しては、そうか～、それだったらわかるのか～、フフフ、とおかしかったです。
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