入居者さんで、100歳まであと少し、という年齢の女性がいます。
とても穏やかな性格で、いつもニコニコしている可愛らしい方です。
オムツの交換をすると、 「ありがとう、ありがとう」 とスタッフに合掌してお礼を言います。
年相応の軽度の認知症はありますが、会話は普通に出来ます。
この方が時々、ナースコールでスタッフを呼びます。
ナースコールが鳴ったので、慌てて行くと 「さようなら。私、もう死にます」 と大真面目で言います。
そして静かに胸の上で手を組み、目をつぶるのです。
これを週に何回かされます。
この方は常々 「私、もういつ死んでもいいんだけどね~、なかなか死ねないのよ」 「私、いつまで生きるのかしら?」 と笑って言っています。
死に対する恐怖はまったくないみたいです。
ただ、 「死ぬところは見ていてほしいの」 と言っています。
なので、呼ばれた場合 「わかりました、見ていますから安心して下さいね」 と答えて、その場で待機します。
すると、満足そうにうなずいて 「ありがとう。さようなら・・・」 と本人は逝く気満々です。
そのまま、1分くらい、シーンとした静寂な時が流れます。
面白いのは、じっと死を待つのは1分が限界のようで、1分もするとパッチリと目を開きます。
「私、まだ生きてる?」
「はい」 とニコニコして答えると、 「ありゃー。今日は死ぬかと思うたけどね~」 と笑いながら残念がっています。
たまに、目をつぶって1分待ってる間に、1分前の会話を忘れる時もあります。
パッチリ目を開いて、 ”あら! あなた、いてくれたのね♪” という表情になり、 「ちょうどよかったわ~、私、お腹がすいてるの」 と言ったりします。
「そこの引き出しにお菓子があるから、取ってちょうだい」 と言い、1分前の厳かな死の挨拶はどこへやら、大好物のかっぱえびせんをポリポリと嬉しそうに食べます。
本当に可愛くて、笑ってしまいます。
バタバタと超忙しくしている時に、ナースコールが鳴り 「どうされました?」 と聞いて 「さよ~なら~」 と言われると苦笑します。
とりあえず、すべての仕事を放って行くと、 「私、今から死ぬような気がするの」 と、いつものように始まります。
他のスタッフはみんな 「はいはい、大丈夫、大丈夫」 「○○さんはお元気やから死んだりせえへんわ~」 と受け流しているようですが、本人が真剣なので、私は毎回付き合っています。
他のスタッフからは ”狼少女” と呼ばれていますが、私はこの方が大好きです。
夜中に、 「眠れないの」 と訴える時があります。
そういう時は 「眠れるお薬を下さい」 と言うのですが、ジュースを 「はい、どうぞ」 と飲ませると一発で寝ます。
本人はジュースを睡眠薬だと思い込んでいるからです。
その効き目がすごくて、逆にビックリします。
この方は、眠っている時にそのまま大往生をするだろう、と私は予想しています。
なので、夜間の見回りは特に丁寧に確認をしています。
先日、夜勤の巡回でこの方のお部屋に入り、そばまで行って顔を覗き込んで確認をしていたら・・・何やら香ばしい香りがします。
口のあたりから、かっぱえびせんの匂いがプンプンしているのです。
”???” とよく見たら、ベッドの横にかっぱえびせんの空袋が捨てられていました。
昼間にこっそり取りこんでいて、真夜中にお腹がすき、一人でおいしくポリポリ食べたのでしょう。
素敵な100歳だなぁ~、と思わず笑ってしまいました。
そして翌朝、 「私、今日は朝ご飯は欲しくないの・・・」 「もう死ぬから、ご飯は食べれないの・・・」 と本気で言っていました。
「昨日の夜中にお菓子をたくさん食べてましたものね~」 と笑いをこらえて言うと 「えっ? 私、お菓子食べてた?」 と目を真ん丸にして聞いてきます。
「ええ、ええ、しっかり食べていましたよ~。匂いがプンプンしてました」
「まあ! 本当? 全然覚えてないわ~。それでお腹がすかないのね」 と自分でも苦笑していました。
苦しまずに大往生する方だと思いますが、それはまだまだ先のようで、日々楽しい笑いをもらっています。
(*^_^*)
とても穏やかな性格で、いつもニコニコしている可愛らしい方です。
オムツの交換をすると、 「ありがとう、ありがとう」 とスタッフに合掌してお礼を言います。
年相応の軽度の認知症はありますが、会話は普通に出来ます。
この方が時々、ナースコールでスタッフを呼びます。
ナースコールが鳴ったので、慌てて行くと 「さようなら。私、もう死にます」 と大真面目で言います。
そして静かに胸の上で手を組み、目をつぶるのです。
これを週に何回かされます。
この方は常々 「私、もういつ死んでもいいんだけどね~、なかなか死ねないのよ」 「私、いつまで生きるのかしら?」 と笑って言っています。
死に対する恐怖はまったくないみたいです。
ただ、 「死ぬところは見ていてほしいの」 と言っています。
なので、呼ばれた場合 「わかりました、見ていますから安心して下さいね」 と答えて、その場で待機します。
すると、満足そうにうなずいて 「ありがとう。さようなら・・・」 と本人は逝く気満々です。
そのまま、1分くらい、シーンとした静寂な時が流れます。
面白いのは、じっと死を待つのは1分が限界のようで、1分もするとパッチリと目を開きます。
「私、まだ生きてる?」
「はい」 とニコニコして答えると、 「ありゃー。今日は死ぬかと思うたけどね~」 と笑いながら残念がっています。
たまに、目をつぶって1分待ってる間に、1分前の会話を忘れる時もあります。
パッチリ目を開いて、 ”あら! あなた、いてくれたのね♪” という表情になり、 「ちょうどよかったわ~、私、お腹がすいてるの」 と言ったりします。
「そこの引き出しにお菓子があるから、取ってちょうだい」 と言い、1分前の厳かな死の挨拶はどこへやら、大好物のかっぱえびせんをポリポリと嬉しそうに食べます。
本当に可愛くて、笑ってしまいます。
バタバタと超忙しくしている時に、ナースコールが鳴り 「どうされました?」 と聞いて 「さよ~なら~」 と言われると苦笑します。
とりあえず、すべての仕事を放って行くと、 「私、今から死ぬような気がするの」 と、いつものように始まります。
他のスタッフはみんな 「はいはい、大丈夫、大丈夫」 「○○さんはお元気やから死んだりせえへんわ~」 と受け流しているようですが、本人が真剣なので、私は毎回付き合っています。
他のスタッフからは ”狼少女” と呼ばれていますが、私はこの方が大好きです。
夜中に、 「眠れないの」 と訴える時があります。
そういう時は 「眠れるお薬を下さい」 と言うのですが、ジュースを 「はい、どうぞ」 と飲ませると一発で寝ます。
本人はジュースを睡眠薬だと思い込んでいるからです。
その効き目がすごくて、逆にビックリします。
この方は、眠っている時にそのまま大往生をするだろう、と私は予想しています。
なので、夜間の見回りは特に丁寧に確認をしています。
先日、夜勤の巡回でこの方のお部屋に入り、そばまで行って顔を覗き込んで確認をしていたら・・・何やら香ばしい香りがします。
口のあたりから、かっぱえびせんの匂いがプンプンしているのです。
”???” とよく見たら、ベッドの横にかっぱえびせんの空袋が捨てられていました。
昼間にこっそり取りこんでいて、真夜中にお腹がすき、一人でおいしくポリポリ食べたのでしょう。
素敵な100歳だなぁ~、と思わず笑ってしまいました。
そして翌朝、 「私、今日は朝ご飯は欲しくないの・・・」 「もう死ぬから、ご飯は食べれないの・・・」 と本気で言っていました。
「昨日の夜中にお菓子をたくさん食べてましたものね~」 と笑いをこらえて言うと 「えっ? 私、お菓子食べてた?」 と目を真ん丸にして聞いてきます。
「ええ、ええ、しっかり食べていましたよ~。匂いがプンプンしてました」
「まあ! 本当? 全然覚えてないわ~。それでお腹がすかないのね」 と自分でも苦笑していました。
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