元夫が忠臣蔵を好きだと知ったのは、結婚してかなり経ってからでした。

そこで「昔、日本テレビ系で放映された忠臣蔵は名作だったよね」と言うと、元夫はこのドラマを見ていないとのことでした。(キャストは内蔵助が里美浩太郎さん、吉良が森繁久彌さん、浅野内匠頭が風間杜夫さんのドラマです)

早速、DVDを借りてきて、2人で見ました。(10年くらい前の話です)

このドラマは感動する場面が数多くあるのですが、私が泣けたのは、四十七士の処分について荻生徂徠と林大学頭が話し合う場面です。

四十七士は忠義の士である、それを切腹させてしまったら、今後どうやって忠誠心を説くのかと林大学頭が言います。

荻生徂徠は、いたずらに生き長らえれば忠義の士の名を汚す者も出てくる、花は散ってこそ花であり、彼らを世間の泥に汚させたくないと言います。

そこで林大学頭が「そうは思わん、思いとうはない」と言って泣くのです。(記憶違いがあったらすみません)

忠臣蔵にそんなに興味がない私でも感動するシーンですが、元夫は声を出して激しく泣いていました。

なんでそこまで・・・? というくらいですが、元夫は多分、この事件に関係した人物だったのだと思います。

四十七士かもしれないし、四十七士ではないにしても、その家族とか、討ち入りを陰で支援した人とか、討ち入り不参加組で早々に浪人になった元赤穂藩士だったとか、そのへんかもしれません。

元夫の誕生日は、松の廊下事件の日、すなわち、浅野内匠頭の命日です。

私と一緒になった時に内輪で披露宴をしたのですが、人生の晴れ舞台に当たるその日は、討ち入りの日でした。(会場の都合で偶然そうなりました)

そして忠臣蔵が大好きなのです。

好きだとか興味がある事件、時代は、自分がそこにいた可能性があります。

ちなみに私は忠臣蔵の時は日本に生まれていなかったので、そんなに興味はありません。

私が強烈に惹かれていたのは、平安時代の宮廷文化でした。

枕草子の、縁側に大きな青い瓶を置いてそこに満開の桜の枝を差していた、という部分を読んだ時に、胸がきゅんとして、それ知ってる! と思いました。

牛車だの寝殿造りだの十二単や狩衣、和歌を枝に付けるとか、すべてにワクワクしていました。

大人になったら絶対に几帳(布を張った衝立です)を買おう、と思っていたくらいです。

後に、平安時代の前世を思い出し、やっぱりその時代にいたんだ、と思いました。

飛行機が大好きなのもそうです。

上空にいる時間はみんな退屈だと言いますが、私はそれが好きで長いフライトも苦ではありません。

離陸・着陸時もウキウキします。

ただ、飛行機に乗る通路を通る時に、頭に”死出の旅”といつも浮かんでいました。

この通路を歩いて、飛行機に乗ってしまったら、帰る通路はない、と何故か必ず考えてしまい、飛行機が墜落するのでは? と思ったりしていました。

特攻隊の前世を思い出して、やっと「なるほど」と納得がいきました。

特攻隊と言えば、まだ何も思い出していない時に、テレビで戦争の特集をやっていたことがあります。

最初の夫の実家にいた時です。

敵艦に向かって特攻機が突っ込んでいくのですが、砲撃されて海に墜落したり、何機かは敵艦に命中したりしていました。

まだ前世を思い出していない時ですから、何の感情もなく見ているのに、涙がボロボロ流れて止まりません。

悲しいわけではないのです。

それなのに、涙が後から後から流れて止まらず、自分でも訳がわかりませんでした。

最初の夫の父親がそれを見て、慌ててチャンネルを変えたのを覚えています。

脳は全く反応していないのに、魂はちゃんと覚えていて、自然と反応するのですね。

戦国時代に興味があれば、その時代にいたのだろうし、中世の舞踏会にワクワクするのなら、そこにいたのだと思います。

映画の西部劇に興味がある、グラディエーターのようなローマ時代が好き等、惹きつけられるものには理由があります。

アンティーク家具が好きとか、そういう”モノ”に対する思いも、過去世の関係だと思います。

それらの感情を注意深くみていると、過去世がおぼろげながら見えてきますので、一度じっくり観察してみてはいかがでしょう。

何かを思い出すきっかけになるかもしれません。