日本語を教えるボランティアの新しいエピソードです。
最近、私の担当の生徒がもう1人増えました。
去年の12月にアメリカから来たナンシーさんです。
年齢は26~27才だと思います。
先日、他の生徒がお休みだったので、ナンシーさんとマンツーマンになりました。
何を勉強したいか聞くと、 「しゃべる練習をしたいです!」 と言うのでフリートークをしました。
ナンシーさんはアメリカで日本語を勉強していたので、レベルは初級よりもちょっと上です。
まず、日常生活について質問をすると、勤務している英会話学校が12時出勤ということで、11時に起き、11時半に家を出ると言います。
「30分で準備をするのですか?」
「はい、そうです」
「朝ご飯はどうしていますか?」
「私は朝ご飯は食べません。でも、13時30分から休憩があります。その時に・・・」
と、そこまで言ってナンシーさんは横を向き、小さな声で、 「朝ご飯、昼ご飯、晩ご飯」 と順番を確認をしてから、
「昼ご飯を食べます」 と言いました。
可愛い~ ( ´艸`) と思いました。
「朝、昼、晩」 の確認でいいのに、いちいち全部に ”ご飯” を付けるところが可愛いです。
次は旅行の話になりました。
ナンシーさんは2月に鳥取に行ったというので、その話を聞きました。
「砂丘が良かったです」
「他に何か、よかったものはありますか?」
「はい、タニがありました」
谷?
砂丘に谷なんかあったかな? と思いましたが、私は行ったことがないので何とも言えません。
「砂丘に谷があって、それが美しかったのですか?」 と聞くと、今度はナンシーさんが、 「は?」 という顔をしました。
ナンシーさんは自分のスマホを操作して写真を表示し、 「これは何ですか?」 と聞いてきました。
どれどれ?
「ナンシーさん、これは ”カニ” です」
「おー! カニでしたか。カニがありました。私はカニを食べました」
そこから、食べ物の話になり、料理の話へと発展していきました。
ナンシーさんは料理が嫌いだというのです。
「面倒くさいです」
わかるー! 私も料理は面倒だと常々思っています。
「私も料理は好きではありません。野菜とかチンするだけです」 と言うと・・・
「??? チンする?」 と聞かれました。
これは正式な日本語の教科書には載ってないだろうなと思い、説明をしてあげました。
「よく使いますか?」
「よく使います」
そう言うと、ナンシーさんは単語ノートにその言葉を書き込みました。
”ちんする”
うわぁー、なんか、ひらがなで書くと違和感あるんですけど~。
その後、ナンシーさんは、 「私はポテト、をちんしました」 と、ちょっと違う発音で覚えたての言葉を使っていました。
「ちんすると美味しいですね?」 ナンシーさんは何回も使って練習します。
「そうですね~」 ( ̄ー ̄;
お願い、うっかり言い間違えて、音の部分を2回言わないでね、と思いました。
日本語を教えるのは楽しいですが、やっぱりなかなか難しいです。