ご利用者のAさん （女性） は、上司の担当でしたが、1年前から私が担当しています。
Aさんは、クレーマーとして有名だから気をつけて、と事前に言われました。
Aさんは最初、違う会社の福祉用具を使用していましたが、クレームをつけて我社に変更したとのことでした。
ヘルパーに関しては、もう何人替えたかわからない、というほどのクレームのつけようだと聞きました。
娘さんが施設に入っているのですが、そちらでもよく問題を起こすらしい、とのことでした。
一体どんな人なのだろう・・・と思っていましたが、会ってみるととてもきさくな話好きの方でした。
上司に、 「適当なところで話を切らないと延々と続くからね」 と言われていましたが、適当なところで人の話なんか切れません。
ついつい、最後まで聞いてしまって、帰社後に 「またAさんにつかまってたん？」 と言われています。
さて、そのAさん。
夏に介護度が変わり、地域包括から、普通の介護会社のケアマネにプランがバトンタッチされました。
それからしばらくして、定期点検に訪問した時のことです。
「ちょっと聞いてくれるか！」 というので何かと思うと・・・。
新しいケアマネが、 「うちの会社の福祉用具の方が値段が少し安いから、今使っている歩行器をうちからのレンタルに変えてもらえません？」 と言ったというのです。
えっ、と一瞬、絶句しました。
定期訪問、メンテだけでなく、調子が悪いと言われれば飛んで行くし、行けば話し相手にもなるし、私は誠意を持って対応をしてきました。
それをケアマネは、自分の会社にレンタルを変更するよう話をしたのか・・・と仕方がないこととはいえ、ちょっとガッカリしました。
私はガッカリしただけですが、Aさんは激怒していました。
「うちはそんな人間ちゃうで！ バカにしてんのか！ って怒鳴ってやったんや」 と言います。
「うちはX社 （我社のことです） に世話になってるんや。 義理っちゅうもんがあるやろ。 そんな微々たる金額くらいで変えられへん。 アンタ、ようそんなん言えたな、そんなこともわからんでケアマネやっとるんか！ って怒ってやった」 とAさんは笑います。
「えーっ、Aさん、そんなこと言っちゃって大丈夫なんですか？」 と言うと 「うちはな、曲がったことが大嫌いなんや！」 と言っていました。
たしかにAさんは間違っていないと思います。
でも、これはケアマネからすると、文句が多い、問題客、ということになるんだろうな、と思いました。
ヘルパーさんも最近は定着していて、 「よくやってくれてるで～、ホンマありがたいわ」 とAさんは褒めています。
今までのことを深く掘り下げて聞いてみると、ヘルパーさんの中には、ラクをしようと手を抜く人、適当な仕事をする人がいるのだそうです。
「うち、生活保護やろ」
Aさんは生活保護世帯です。
ですので、ヘルパーの費用等、介護にかかるお金は市役所から出ています。
「適当に手を抜いて仕事をする人に、国のお金使こたら悪いやんか・・・」 と言うのです。
ははあ、なるほど、そういう考えだったのか、と納得がいきました。
Aさんには、息子さんと娘さんがいますが、２人とも知的障害者です。
娘さんの方は施設に入所しています。
「こないだ純子ちゃん （仮名です） のところに行ったらなー、なんやボーッとしとってなぁ、いつもと全然違うねん。おかしいなぁ、思てたら、見たことない薬があるやんか！」
Aさんはすぐに職員に、この見慣れない薬は何か？ と聞いたそうです。
すると、職員は、 「薬を変えたんです」 としれっと答えたそうで・・・Aさんはブチ切れたと言っていました。
親に何の相談もなしに薬を変更するとはどういうことか、と言うと、 「本人には一応話しました」 と職員が言ったそうで・・・Aさん、さらに激昂です。
「純子ちゃんに言うても、本人が理解出来ひんことは、あの人らが一番良く知ってるはずやろ！ それを本人に話しましたっちゅうて、うちの大事な娘にわけのわからん薬を飲ましおってからにー！」
Aさんは施設で大暴れし （本人談） 警察を呼べー！ とまで言ったそうです。
結局、今後は許可なしに薬は変更しません、と施設に誓約書を書いてもらい、一件落着したそうです。
以前、連絡なしに突然訪問してみたら、暴れるからという理由で、娘さんがベッドに縛りつけられていたそうです。
その時も大暴れした、と言っていました。
ああ、きっとこういう正当な抗議でも、問題を起こす客・クレーマーとして処理されてるんだろうな、とAさんが気の毒になりました。
その時にAさんが、うつむいてポツリと言った言葉が忘れられません。
「うちが言うてやらへんかったら・・・純子ちゃんは自分では言えへんもんな・・・」
人を評判だけで判断せず、ちゃんと話を聞こう、そう心に決めた出来事でした。
Aさんは、クレーマーとして有名だから気をつけて、と事前に言われました。
Aさんは最初、違う会社の福祉用具を使用していましたが、クレームをつけて我社に変更したとのことでした。
ヘルパーに関しては、もう何人替えたかわからない、というほどのクレームのつけようだと聞きました。
娘さんが施設に入っているのですが、そちらでもよく問題を起こすらしい、とのことでした。
一体どんな人なのだろう・・・と思っていましたが、会ってみるととてもきさくな話好きの方でした。
上司に、 「適当なところで話を切らないと延々と続くからね」 と言われていましたが、適当なところで人の話なんか切れません。
ついつい、最後まで聞いてしまって、帰社後に 「またAさんにつかまってたん？」 と言われています。
さて、そのAさん。
夏に介護度が変わり、地域包括から、普通の介護会社のケアマネにプランがバトンタッチされました。
それからしばらくして、定期点検に訪問した時のことです。
「ちょっと聞いてくれるか！」 というので何かと思うと・・・。
新しいケアマネが、 「うちの会社の福祉用具の方が値段が少し安いから、今使っている歩行器をうちからのレンタルに変えてもらえません？」 と言ったというのです。
えっ、と一瞬、絶句しました。
定期訪問、メンテだけでなく、調子が悪いと言われれば飛んで行くし、行けば話し相手にもなるし、私は誠意を持って対応をしてきました。
それをケアマネは、自分の会社にレンタルを変更するよう話をしたのか・・・と仕方がないこととはいえ、ちょっとガッカリしました。
私はガッカリしただけですが、Aさんは激怒していました。
「うちはそんな人間ちゃうで！ バカにしてんのか！ って怒鳴ってやったんや」 と言います。
「うちはX社 （我社のことです） に世話になってるんや。 義理っちゅうもんがあるやろ。 そんな微々たる金額くらいで変えられへん。 アンタ、ようそんなん言えたな、そんなこともわからんでケアマネやっとるんか！ って怒ってやった」 とAさんは笑います。
「えーっ、Aさん、そんなこと言っちゃって大丈夫なんですか？」 と言うと 「うちはな、曲がったことが大嫌いなんや！」 と言っていました。
たしかにAさんは間違っていないと思います。
でも、これはケアマネからすると、文句が多い、問題客、ということになるんだろうな、と思いました。
ヘルパーさんも最近は定着していて、 「よくやってくれてるで～、ホンマありがたいわ」 とAさんは褒めています。
今までのことを深く掘り下げて聞いてみると、ヘルパーさんの中には、ラクをしようと手を抜く人、適当な仕事をする人がいるのだそうです。
「うち、生活保護やろ」
Aさんは生活保護世帯です。
ですので、ヘルパーの費用等、介護にかかるお金は市役所から出ています。
「適当に手を抜いて仕事をする人に、国のお金使こたら悪いやんか・・・」 と言うのです。
ははあ、なるほど、そういう考えだったのか、と納得がいきました。
Aさんには、息子さんと娘さんがいますが、２人とも知的障害者です。
娘さんの方は施設に入所しています。
「こないだ純子ちゃん （仮名です） のところに行ったらなー、なんやボーッとしとってなぁ、いつもと全然違うねん。おかしいなぁ、思てたら、見たことない薬があるやんか！」
Aさんはすぐに職員に、この見慣れない薬は何か？ と聞いたそうです。
すると、職員は、 「薬を変えたんです」 としれっと答えたそうで・・・Aさんはブチ切れたと言っていました。
親に何の相談もなしに薬を変更するとはどういうことか、と言うと、 「本人には一応話しました」 と職員が言ったそうで・・・Aさん、さらに激昂です。
「純子ちゃんに言うても、本人が理解出来ひんことは、あの人らが一番良く知ってるはずやろ！ それを本人に話しましたっちゅうて、うちの大事な娘にわけのわからん薬を飲ましおってからにー！」
Aさんは施設で大暴れし （本人談） 警察を呼べー！ とまで言ったそうです。
結局、今後は許可なしに薬は変更しません、と施設に誓約書を書いてもらい、一件落着したそうです。
以前、連絡なしに突然訪問してみたら、暴れるからという理由で、娘さんがベッドに縛りつけられていたそうです。
その時も大暴れした、と言っていました。
ああ、きっとこういう正当な抗議でも、問題を起こす客・クレーマーとして処理されてるんだろうな、とAさんが気の毒になりました。
その時にAさんが、うつむいてポツリと言った言葉が忘れられません。
「うちが言うてやらへんかったら・・・純子ちゃんは自分では言えへんもんな・・・」
人を評判だけで判断せず、ちゃんと話を聞こう、そう心に決めた出来事でした。
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