古代ギリシャのオリンピアという都市に住んでいました。

体格のよい男性です。

生まれつきなのか、病気のせいかはわかりませんが、右目を失明しています。

右目がおかしいうえに、顔自体も大変ブサイクだったので、女性に全然モテません。

性格が良ければそれでもモテたのでしょうが、自分に自信がなく、性格が暗くて引っ込み思案なタイプでした。

でも、女性にモテたい、というか、妻がほしい、と思っています。

当時、スポーツ競技会で優勝すればモテモテだったので、ずっとその努力をしてきました。

筋肉隆々の恰幅の良い体格なので、走るのはムリです。

投てきをしていました。

現代には伝わっていない、スイカより少し大きめのまん丸い棍棒みたいなやつを投げる競技です。

持ち手が短くて、とっくりの上部のような形で持ちにくく、しかもかなり重たいので難しい競技です。

でも頑張ったかいがあって、私は優勝しました。

25~26才の時です。

その日、親友と酒場へ繰り出しました。

親友は痩せていて、走る競技で優勝しています。

走る競技なので優勝者はヒーローです。

彼は明るく楽しい性格もあって、酒場でモテモテです。

私の周りに女性は誰も来ないのに、妻帯者であるにもかかわらず、彼はたくさんの女性にチヤホヤされているのです。

同じ優勝者なのに・・・と、私はミジメでした。

それからも女性とはまったく縁がなく、常に ”モテない自分” に自信がありません。

石を運んだりする力仕事をしていましたが、晩年になって、これではいけない、と教師になることにしました。

夜は片目で見えにくいけれど薄明りの中で勉強し、見事試験に合格しました。

亡くなったのは、暑い暑い夏の日です。

炎天下で倒れ、心配した15人くらいの子供たち (男の子ばかりです) に囲まれて死にました。

最後まで一人ぼっちでした。

この人生はコンプレックスによって、自分は価値のない人間なんだと卑下してしまい、やるべきことを見失った人生です。

実はこの男は、ずば抜けて頭が良い人でした。

15才頃に、学校か図書館かわかりませんが、たいそう立派な神殿のようなところで、高名な哲学者に頭が良いと褒められているのです。

人並み外れて頭が良いことは、自分でもわかっていました。

ですから、本当は天にもらった才能を磨く努力をするべきだったのです。

15才の時から、まっすぐに勉強で努力をしていれば、人類に貢献できた研究をしていたかもしれません。

でも、モテないコンプレックスから、競技会で優勝するために頑張るという、別の方向にいってしまいました。

コンプレックスにエネルギーを注いではいけません。

この人生は 「パートナーと歩まない」 と最初から決まった人生でした。

今になってわかるのは、研究に専念出来るよう、女性に惑わされないように、わざとブサイクに生まれていたのだと思います。

この 「自分に自信がない」 という心の傷は今世に持ち越していました。

※次回に続きます。








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