CANARE BCP-C5FAとBCP-C5Bの違い | 音響・映像・電気設備が好き

音響・映像・電気設備が好き

「ヒゲドライバー」「suguruka」というピコピコ・ミュージシャンが好きです。

カナレ BCP-C5FAとBCP-C5Bの違いです。

イメージ 1
写真左:BCP-C5FA 写真右:BCP-C5B(以降同じです)

これは、5CFB用と5C-2V用で使い分ける圧着式BNCコネクタです。
両者は一見同じに見えて、設計寸法が違います。
※5C-2Vに比べて、5CFBの方が心線が太く、シースが厚めです。

と言っても、その違いはごくわずかなのでカナレでは見分けられるようにマーキングが施されています。

イメージ 2
BNCダイカスト部分の違い

BCP-C5FAにはフチに一周モールドが彫り込まれています。


イメージ 3
写真左:BCP-C5FA用B75004A
写真右:BCP-C5B用BN7016
BNCスリーブの違い

BCP-C5FAのスリーブにも一周モールドが彫り込まれています。
このモールドは圧着の際に、ケーブル側にセッティングします。

イメージ 4

イメージ 5
写真左:BCP-C5FA用B11020D
写真右:BCP-C5B用B11016E
中心コンタクトの違い

BCP-C5FAの中心コンタクトには2本平行してモールドが彫り込まれています。
また、差し込みやすいように、より深いザグリになっています。
※心線差し込み確認穴の場所が違うのはロットによっての違いかもしれません。


イメージ 6

イメージ 7
写真左:BCP-C5FA用ダイスTCD-5CF
写真右:BCP-C5B用ダイスTCD-35CA

こちらが圧着ダイスです。
BCP-C5FA用のダイスの方が幅が狭く設計されています。

BCP-PC5F使用上の注意

イメージ 8
カナレのカタログより。

イメージ 10

イメージ 9

筆者は、BCP-PCシリーズを転職するまで使ったことがなかったので、しばらく見落としていましたが、BCP-C5FAの廉価版であるBCP-PC5Fを使用する際は、圧着ダイスはTCD-5CFでなく、TCD-35CAを使用します。スリーブ(B75004A)と中心コンタクト(B11020D)の型番は全く同じですが、この5CFBタイプのみローレット仕上げとプレス仕上げでスリーブの適正クリンプハイトが違う模様です。
※切削タイプの5CFB系コネクタはBCP-PC5Fを使用します。
※カナレ製品でない編組の密度が薄い安価な5CFBを使用しBCP-PC5Fで圧着した場合、スリーブが圧着不良を起こし、クルクル回ったり、すっぽぬけたりする症状が出ます。

参考リンク:
CANARE BCP-CとBCP-PCの比較