システム天井用CTクリップの紹介 | 音響・映像・電気設備が好き

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「ヒゲドライバー」「suguruka」というピコピコ・ミュージシャンが好きです。

※最初に※
細かい説明は非常に長くなる上、厳密な話をしてしまうと後施工という施工形態自体、グレーゾーンを多分に含んでいるので述べません。ご了承ください。

システム天井用CTクリップの紹介です。
筆者にとってはシステム天井、特に日東紡のハイ・グリッド システム天井に代表される「格子状システム天井における音響・映像の弱電施工」において、この金具がなくては仕事になりません。

CTクリップとは一言で言うと、システム天井のボードを支えているTバー(この工法の場合はこれがのぶち)をCチャンネル(のぶち受け)に吊るための金具です。

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一般的なシステム天井の施工法

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システム天井用CTクリップ

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このツメがTバーをつかみます

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CTクリップの実際の使用状況

上の写真を見ていただけると分かると思いますが、本来、TバーをCチャンネル(のぶち受け)に吊る為のCTクリップは、TバーにCチャンネルを固定する金具としても使用できます
※本来の使用法ではありませんが、システム天井におけるスプリンクラのヘッド部の固定には角柱パイプを同様にTバーに固定します。これと同施工です。(おまけ写真参考)

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システム天井の施工法の例

また、Tバーをそのまま吊りボルトに固定してしまい、Cチャンネルを流さない工法もあります。
これは筆者の独断ですが、この工法の場合、TバーをCチャンネルに見立て、モバイル・プロジェクタや中型シーリング・スピーカを吊りこむことが出来ます。※個人的には4kgくらいまでなら…と思っています。


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CTクリップを利用した中型シーリングスピーカの開口補強の例

上写真は、日東紡のハイ・グリッド システム天井に中型シーリングスピーカを取りつけた施工事例です。スピーカ本体の重さは大したことがありませんが、このハイ・グリッド システム天井に使用されているボードはミルフィーユの様な脆さを持っており、重量物を持たせることができません。
そこで、CTクリップを使用し、TバーにCチャンネルを固定して、開口補強を行いました。

システム天井の建材なので、ホームセンタや電材屋などでは購入することはできないCTクリップですが、支持材が少なく、ボードが非常に脆いシステム天井への音響・映像施工においては無くてはならない金具なのです。

おまけ~システム天井の写真~

以下はおまけです。おまけですが、まとめたサイトなんてないので役に立つ人には立つでしょう…きっと……。
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格子タイプのシステム天井

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格子タイプのシステム天井の天井裏
※これは先に述べたスプリンクラのヘッドをTバーに固定しています。
※写真左側のTバーはCチャンネルを流さず、そのまま吊りボルトに固定する工法なのがわかると思います。

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長方形タイプのシステム天井

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長方形タイプのシステム天井の天井裏
蛍光灯の脇を走っているのがTバーです。


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実際のTバー吊り込み写真。
後述する資料によると、これはパナソニック電工タイプの天井の様です。

システム天井について参考にした資料
・システム天井標準施工要領書 ロックウール工業会
http://www.rwa.gr.jp/download/
※仕事でも非常にお世話になっている資料です。ネットではこれを越えるシステム天井の資料に巡り合えていません。

・複合天井システム 技術マニュアル パナソニック電工株式会社
http://denko.panasonic.biz/Ebox/plam/knowledge/pdf/0321.pdf
※この記事を書く為の資料探しで見つけたものです。こちらも非常に詳しく解説されています。