L-4E6ATケーブルのストリップ | 音響・映像・電気設備が好き

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カナレのオーディオケーブルL-4E6ATストリップについて

 

電線管入線・ケーブルラック通線・ケーブルダクト通線などの設備音響ケーブルでかなりのシェアを持つCANARE L-4E6ATです。(これよりΦがやや小さいものはL-4E5ATです。構造は同じです。)
L-4E6Sはシールド線が編組タイプでしたが、これはアルミがラッピングされているタイプで、面倒な編組解きの作業がいりません。
※参考:L-4E6Sケーブルのストリップ
このケーブルの最大の特徴は、ケーブルの中心に防弾チョッキにも使用されている繊維、ケブラーが通されており、シースもL-4E6Sに比べると固く(編組がない分、シースが厚い)、通線時の引っ張りに非常に強くなっていることです。

 

 

用意する工具はカッタナイフ、ニッパ(HOZAN N-9推奨)、ケーブルストリッパ、ケブラー切断のためのハサミ。
各部名称ですが、いちばん外側にあるゴム被覆を「シース」、ケーブル内部を包み込む金属箔を「アルミラップ」、むき出しのヨリ線を「ドレン線」、中にある青・白の線を「心線」、心線に包まれた黄色い紐を「ケブラー」と呼びます。ドレン線はシールド線(グランド線)として使用します。

ストリップ方法

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1.写真のようにストリップしたい位置に、ケーブルを一周するようにカッタの刃を入れます。その後、一周した位置からケーブルの先端まで一気にカッタの刃を滑らせます。

 

 

 

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2.写真の位置をニッパでつまんでシースを剥ぎとります。
シースが非常に固いので注意してください。
(シース厚=L-4E6S:1.0mm、L-4E6AT:1.4mm ※実測)

 

 

 

 

イメージ 3

3.きれいに外れました。
「CANARE」と印刷されたアルミ箔、これがアルミラップ・シールドです。これは編組の替わりをしています。末端加工がL-4E6Sの「編組ほどき→より合わせ」に比べると非常に楽なのですが、編組に比べると繰り返しの曲げに強くはありません。

 

 

 

 

イメージ 4

4.アルミラップを解き、心線・ケブラー・ドレン線・補強用の紐に分けます。

 

 

 

 

イメージ 5

5.心線とドレン線を残して他を切り取ります。
ケブラーは細かい繊維なので、ニッパよりハサミで切断することをオススメします。
(くたびれているニッパですと非常に手間がかかる。)
アルミラップは素手でちぎることが出来ます。
心線をまとめれば完了です。

 

 

 

※カナレのカタログではドレン線に絶縁チューブを付ける、とありますが、コネクタを付ける場合は不要です。

 

 

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設備関連に触れたことのない音響関係の方は無縁のケーブルですが、個人的にはENG用音響ミキサーのキャノンオスーオス・メスーメス変換は、引っ張り応力に非常に強いL-4E6ATでショートケーブルを作ることをオススメします。(この場合はクランプ力があるノイトリック製のコネクタを推奨します。)