昭和55年7月歌舞伎座、猿之助歌舞伎10周年の月
三代目猿之助の義経千本桜三役一挙上演という企画。
序幕堀川御所、塀外、船矢倉、奥庭、花矢倉、蔵王堂と
普段の通しでは付かない場面も入った完全版だった。
四代目段四郎の息子 喜熨斗孝彦 が
お安 実は安徳帝 で初お目見得しました。
この時の典侍局は四世雀右衛門。
知盛が身現しをして、典侍と安徳帝も居住まいを正したところ
後年は後見に抱かせていましたが、
この時は雀右衛門が実際に抱いていますね。
物語の前半、これは演劇界から。
夜の部の切り「蔵王堂」にも登場
父段四郎(教経)に抱かれております、
4歳で1日中歌舞伎座に居るのは大変だったのではないでしょうか。
初お目見得の挨拶
役者の聞き書きから、段四郎の言葉
「息子が安徳帝をつとめますので、こっちの方が気疲れがします
現在四歳と八ヶ月ですが、自然に芝居が好きになってしまって、
目下、当人が一番やる気があります。まだ海のものとも山のものとも
わかりませんが、よろしくご見物下さいますようお願いいたします。」
初舞台前の公式写真が昭和57年の大阪の筋書に載っていました