「鏡山」勘三郎17の お初 | 木挽町日録 (歌舞伎座の筋書より)

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写真でも見てみたい などと書いていた
17代目勘三郎の お初 だが、探したら結構出てきました。

戦後は2回つとめています
★昭和27年2月 演舞場 尾上は歌右衛門、岩藤は時蔵3


御前試合と詮議の場面の引き


草履打ちと焼香の珍しいカット


烏啼と仇討の場面

(以上 演劇界より)

★昭和30年3月 明治座 尾上は歌右衛門、岩藤は白鸚
昔の明治座の筋書は、その月の看板絵の描き下ろしで「鏡山」


舞台写真 1頁の上下



以下は演劇界から



平成2年6月の筋書 「しばい清談 花鳥風月」という聞書きから
富十郎、雀右衛門、幸四郎の三人に先輩、師匠からの教えを聞く趣向

この月は尾上を勤めた雀右衛門だが、お初を勘三郎に教わった思い出話
「勘三郎兄さんが、お初は本当に尾上に惚れてやれ、と
おっしゃいましたよ、昔女学校であったでしょう」
関西歌舞伎に参加して、初めての役がお初だったそうで、
その後、東京では昭和34年10月に東横ホールでお初を演じている。

その記事に載っていた写真。 岩藤が幸四郎なので昭和30年の時


昭和61年10月の筋書から
戸板康二の「ちょっといい話番外」から

「烏啼 と俗称する戸外の場面で、使いにゆくお初の前に
ちょうちんをさげて、ぶつぶつ演技の悪いことばかりいう中間がいる。
先代吉右衛門の一座の中村七三郎が持ち役だった。
この役を、芝居の世界では「泣き中間」といっている。」

そこに載っていた写真

これはどちらの上演時か不明。

後年は岩藤の印象が強い勘三郎だが
野崎村のお光同様、お初の任の人だと思われる。