笑顔の力☆ | いのちまるごと美しく!『ホリスティック美人塾』

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峨眉気功・ヨガ・太極拳・ホリスティック医学・ホメオパシー等を学び、人間・いのち・存在についての考察を深めながら、一人ひとりが輝いて生きていかれる道創りを探求中☆

「私もこんなおばあちゃんになりたいのよ」

ホリスティック美人塾にいつもご参加下さっているMさんが、昨日のレッスンの際、素敵な新聞記事を持ってきてくれました。

11月11日介護の日に、讀賣新聞に掲載された又吉直樹さんの文章でした。
タイトルは「祖母が笑うということ」

常に周りに幸せを振りまくお祖母さまの存在が、家族や親戚のつながりを深め、みんなの幸せがまたお祖母さまに還る。
踊りと笑顔によって循環され、満たされる幸せのループ。

又吉さんのお祖母さまの描写はとても心に響くもので、いつもレッスン中、私たちを笑わせて場を明るくしてくださるMさんの存在に重なるものを感じました。
Mさんもお義母様のお世話をしながら、お孫さんまで親子4世代で暮らす大家族を笑いと優しさで支えていらっしゃいます。

笑顔と笑いは、それだけで人を幸せにしてくれますね。

仏教の「無財の七施」という教えにも、「和顔施」という言葉があります。
財を持たなくても出来る徳を積む行の一つが「いつも和やかに、おだやかな顔つきで人に対すること」です。

気功を学び始めたころからよく聞いていたお話ですが、忙しさにかまけて忘れてしまう時もありますね。

いきなり毎日は出来なくとも、今日だけはちょっとやってみましょうか(^_-)-☆

皆様もどうぞ素敵な笑顔でお過ごしください(*^O^*)

記事全文はこちら↓
(インターネットページよりコピーさせていただきました)

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祖母が笑うということ
                                又吉直樹

 幼い頃、夏休みを利用して祖母の家に遊びに行くのが楽しみだった。僕の祖母は沖縄に住んでいて、数えるほどしか沖縄を出たことがない。祖母が沖縄の方言を早口で話すと、僕にはなにを言っているのかわからない。わからないはずなのだが、なぜか僕には祖母の気持ちが理解できた。
 僕が虫を怖がると、祖母は「この家にいる生き物は、全部おじいちゃんだよ。ナオキを見にくるんだよ」と優しい声で言った。祖父は僕が二歳になる前に亡くなっていた。祖父だと思っても、虫は怖かった。だが、祖父だと思うことによって、虫を嫌いだとは思わなくなった。ただ、家に虫が二匹いる時は、どのように祖父が配分されているのかわからず悩んだりもした。
 祖母の話は、僕の好奇心を刺激し色々なことを考えさせ、成長させてくれた。
 小学校でサッカー部に入ると長い休みが取れなくなり、祖母に会える機会がなくなった。高校の修学旅行が沖縄だったが、行程が決まっているため、祖母に会える可能性は低かった。だが、バスでの移動中に祖母の住む地名が見えた時、感情が抑えきれなくなり、先生に直談判して、午後九時までに宿泊先のホテルヘ戻ることを条件に会いに行く許可を貰った。
 最後に会ってから十年後の再会だったので、ずいぷんと祖母は小さく見えたが、とても元気だった。沖縄の方言で話す祖母の言葉に僕がうなづいていると、急いで集まってくれた親戚達が「言葉わからないだろ」と言って笑ったが、やはり僕は、祖母がなにを言おうとしているのか理解できた。
 高校卒業後、東京で芸人になってからは、長い間、祖母に会えずにいた。ようやく、三十代になり、祖母と頻繁に会えるようになった。祖母は九十代になった。あいかわらず元気ではあるが、耳もとで大きな声で話さないと聞こえなくなってしまったらしい。会いに行くと、祖母はいつも泣きながら手を握ってくれる。
 「忙しいだろうから、次は葬式まで帰ってくるな。もうこれが最後だからね」と沖縄の方言で話す。「また、くるよ」という僕の言葉を親戚が通訳のように沖縄の方言に変えて祖母の耳もとで話す。
 帰り際、祖母が僕に「早く結婚しなさい」と言う。「相手おらんねん」と僕は答える。祖母は「選ぶからだよ」と言う。「違うねん。好きな人に振られてん」と僕は答える。親戚の通訳を介さずに交わされた、その会話を聞いた親戚達は、毎度のごとく、「ナオキ!沖縄の方言わからんくせに!」と言って笑うのだが、その直後に、「あれ?なんで、おばあ耳聞こえてるの?いま普通に話してたよね?」と気づいて大笑いになった。
 今年の夏、僕が大きな文学賞を受賞したので、沖縄で親戚達が五十人ほど集まり、お祝いを開いてくれた。いとこが所属するエイサーの団体が、歌と踊りなども披露してくれた。
祖母の周りには、大勢の子供達や孫、曾孫が集まっている。その輪の中には、僕の父や母もいる。祖母の存在がなければ、ここに集まった人達もいなくなると考えると奇跡だと思った。
 最後は親戚一同でカチャーシーという沖縄の踊りをおどる。異常なほど祖母の手つきにはキレがあって美しかった。太鼓のリズムに合わせて、軽く握られた手を外に向け、内に向ける。そして、また外に。祖母が掴んできた幸せをみんなに。みんなの幸せを祖母に。それは、踊りと笑顔によって循環され、満たされる。祖母が笑うことは僕が笑うことであり、祖母の幸福は僕の幸福でもある。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆転載終了☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆




☆★☆【今後のレッスン・イベント】☆★☆

◎12/5・12(土)ホリスティック美人塾@自由が丘
http://s.ameblo.jp/holistic-link-field

◎12/11(金)18:30~新月のお月見気功@清澄庭園
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◎12/12(土)・18(金)face to face主催レッスン@月島
http://s.ameblo.jp/face-to-face-since2014/entry-12098195035.html