【読書感想】「奈良へ」大山海 | HYGGE 創作活動·読書感想

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こんにちは、ひろむです。

気づけば11月で今年も残り2か月。

早すぎませんか……?

 

さて、今日はコミックの感想を一つ(^-^)/

奈良県民として気になってた一冊。

 

 
『奈良へ』 大山海 リイド社

 

 

 

【あらすじ】

売れない漫画家、マイルドヤンキー、

パンクス、やる気のない野球部員、

冒険のパーティーからそこはかとなく

ハブられている航海士、街頭で奈良の

崩壊を訴える謎の男……名所旧跡で繰り

広げられる若者たちの群像劇は、

やがて人間の業を深々とえぐり出し、

世界の虚を暴き出す衝撃の展開へーー

(版元ドットコムより)

 

 

 

とてもシュールな話だなと感じました。

 

男性の葛藤を、幾つかの世界や視点に

分けて描かれている、のでしょうか。

 

俺はこんな風に生きてて良いのか。

どうすればいいのか。

もがきにもがいた先で、

折り合いをつけて前に進む。

うっすらと希望を見つけた。

そんなお話に感じました。

 

作家の町田康さんが「これは途轍もない

傑作だ」とコメントされていたのですが

表現が突飛で、私には物語に入り込めず……汗。

 

奈良県民としては

「ああ、あそこの風景だ!」

「午後の空いた電車の中の気だるい

雰囲気分かるわぁ」

「正味な……とか言う言う(笑)」

「そうそう、この百済観音の無表情

怖いのよな(笑)」など。

空気感を楽しみながら読めました。

(物語の中に出てくる程ヤンキーは居ないし、ケンカも遭遇したことないですが)

 

一番の衝撃は、せんとくん(らしきキャラ)

が傷ついた鹿の首に縄をつけて

引きずっている場面。

一番恐怖でした(^_^;)

 

興味のある方はぜひ。

 

ひろむ