《感想》これは水です THIS IS WATER | HYGGE 創作活動·読書感想

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これは水ですこれは水です
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いらっしゃいませ、木庭です。

美しい装丁。簡潔なタイトル。
詩集とも思えるようなこの本に
「全米第1位卒業式スピーチ」の帯。

デヴィッド・フォスター・ウォレス
という米国作家が
2005年に行った卒業式スピーチです。
アメリカの大学って、
著名人招いてのスピーチの
イメージありますね。
ジョブズ氏のも有名。

そう言うスピーチで
語られがち、と思ってしまう
人生訓というか
人生の挑み方のような言葉。
日本の校長先生のそれも含めて
ちょっとお説教ぽいのはね、
ちょっとガツガツ系なのもね、
と敬遠しがちな人に
ちょっとだけ、読んでみて欲しい。

諸君、これからその良い頭を使って
こうやって行きていきなさい!
というような強さはありません。

なんか、毎日ちょっと
同じことの繰り返しで疲れるよね、
疲れてるせいだとは思うんだけどさ、
小さいことにイライラもするじゃん?
そのイライラってなんなんだろう?
ちょっとだけ考えてみない?

というようなことが、
フォレスト氏のもっと美しく優しい
言葉で綴られています。

人生は小さな選択の積み重ね、とは
誰かの言葉なのか
気に留めない程よく聞く言葉です。

その決断、選択について
一度立ち止まって考えてみること。

自分を鼓舞するために、ではなく
やる事が一区切りして
次に移るときみたいな
少しクールダウンが必要な
ぽかっとした瞬間に
手に取ると染みるのではないでしょうか。

一度読んだだけでは
何も感じないかもしれない。
私は
装丁の美しさをありがたく思い
手の届くところに飾って、
時折再読しようと思います。