2023.11.20
旅行3日目 No.5 アレッピー
23年前にもこの辺りからボートに乗ったと思うんだけど、もう全く記憶にない。
のんびりしたいい街だ。
地元の人に日常的に使われているボートの他に、
観光客向けのこういった屋形船的なものがあって、歩いていると次々にボートに乗らないかと声を掛けられる。
魚屋さん。エビ食べたいな~~。
ふぅ・・・・へっとへとなのにな。
すぐにシャワーを浴びて休めると思ってたのに。しんどい。
オーナーはなかなか帰ってこない。ちょっとイライラしてきちゃった。
15分待ったところでもう蚊の多さに限界になり、中に入ることにした。
この宿は1720ルピー(約3100円)で、私にしてはちょっとお高め。
アレッピーの街にはもっと安くてそこそこきれいな宿は他にいくらでもあったから、結構迷ったんだけど、
中心地から遠い上に高めなのにここに泊まろうと決めた理由は、
写真を見ると、壁には色々なインドっぽい装飾品が飾り付けてあったり、インドっぽい家具があったりして可愛かったから
この宿はインド人男性と、ポーランド人の奥さんの夫婦がやっていると知って納得。
きっと奥さんのセンスがいいんだな。
Booking.comの写真①
Booking.comの写真②
えー???
ぜんっぜん違うじゃん!!
この部屋って、これでしょ??
バスルームのドアには、全く部屋と合わないめちゃくちゃ趣味の悪いポスターみたいなのが貼ってあるし、
写真と似ても似つかない。これは詐欺レベル。
これに3000円も払う価値はない
これは文句を言ってキャンセルしてもらおう。他に宿なんていくらでもあるんだから。
とイライラしながらオーナーを待っていると、30分ほどしてやっと帰ってきた。
「Sorry,従業員のお父さんが亡くなって、お葬式に行っていたんだよ。キミは17時に到着すると言っていたし・・・」
「うん。それはいいんだけど、なにこれ。Booking.comの写真と全然違うじゃない。
ほら、ほら、ほら(と画像を見せる)私はこれを見てかわいいな、泊まりたいなって思って予約して来たのに、
全然違うじゃない。これじゃあ騙してるのと一緒だよ。」
「写真と違う・・・?あ~これはプロのカメラマンが来て撮った写真だから・・・」
「みんなこれを見て、これを期待して来るんだよ?この部屋にこの額は払えないわ。キャンセルさせて欲しい。」
って言うと、オーナーはあっさり、
「まだキミはお金を払っていないから、キャンセルしたいならしても大丈夫だよ。」と言った後椅子に座ると、
「キミたちお客さんはこっち側の状況を知ろうともせず文句ばかり言う。
コロナで3年間お客さんが来なかったけど、政府からは1ルピーも補助がなかった。今は借金も抱えてる。」
と愚痴り始めた。
「昨夜だって、インド人のグループが16人で3部屋を予約したいと言ってきた。16人で3部屋だよ???
でも、お金のためだと思って受け入れたら、床中にゴミやガムを撒き散らして帰って行った。
見てよこれ。(と言って部屋の様子を映した動画を見せる。)」
これは確かにひどい。
けど、これと部屋の写真と実物が違う話は全く別の話だ。
オーナーは続ける。
「その上、彼らは酷い口コミを書いたんだ。こんなことをしておいて何故彼らが悪く書くんだ?
私達がどれだけ一生懸命お客さんの為にと思って頑張っても、彼らはまるで私達を奴隷のように扱う。
もうこんなホテルの経営なんて疲れたよ。」
何で私、彼の愚痴を聞かされてるんだろう?
と思いながらも、段々同情心が湧いてきた・・・
「コロナの間、お客さんが来ないから壁を塗り替えて、きれいにしていたところなんだ。だから壁に何もないんだよ。
今はお金がないから出来ないけど、これからまたお金が出来たら徐々にきれいにしていくつもりだよ。」
「うん、あなたたちの状況はわかったけど、でも今この写真と違うなら、Booking.comの写真を実物のものに替えるべきだと思うよ?」
「そうだね・・・」
そこへ電話が掛かってきた。英語で話している。
「うん、うん、わかった。僕に怒鳴らないでよ!うん、うん。さっき来たお客さんが、写真と実物が違うからキャンセルしたいって言ってるんだ。」
と、私のことも伝えている様子。
電話を切ると、「妻だよ。妻にもキャンキャン怒鳴られて、もうどうしろって言うんだ。」
すっごく楽しみにしていたのに実物にガッカリして怒っていた私だけど、
スマホで新しい宿を探しながら彼の話を聞いているうちに、もう宿探しも面倒になってきてしまった。
そのうち、もしかしたら、壁の装飾品もコロナでお金に困って処分してしまったのかも?
コロナの影響を経済的に受けることが全くなく、
こうやって海外旅行に来る余裕がある私が、少しでも彼らにお金を落としてあげるべきなのかも・・・と思い始めて、
「ふぅ・・・I'll stay here.」
と言うと、「No no~~~!!キャンセルしたいならしてもいいんだ。」
「いやもういいよ。泊まるよ泊まるよ。」と私。
何だかうまく丸め込まれた気もするけど、もういいや。
でもこの部屋に3000円かぁ・・・
納得は行ってないけどもう寄付だと思おう。
五分ほど経って、オーナーがドアをノックして来たから開けると、
「二階の部屋をきれいにしたから、そっちに移る?」と言ってきた。
どれどれ?と見に行くと、写真ほどではないけど、最初の部屋よりずーっといい!
「こっちに泊まってもいいの?」
「いいよ。これで少しでもハッピーになってくれるなら。」
「Yes!I'm happy!イェ〜イ!」と単純な私
髪の毛一本落ちてないくらい清潔
もう部屋も替えてもらったし、機嫌直して楽しくいこう
ここまでの経緯を夫とLINEで顔を見ながら話して、そろそろ夜ご飯を食べに行こうっと。
にほんブログ村のランキングにポチッとお願いします
いつもありがとうございます!!