映画
「テリーギリアムのドン・キホーテ」
2018年 イギリス、スペイン、フランス、ポルトガル、ベルギー、
132分
<監督>
テリー・ギリアム
<原作>
ミゲル・デ・セルバンテス:「ドン・キホーテ」
<キャスト>
ジョナサン・プライス、
アダム・ドライバー、
ジョアナ・ヒベイロ、
オルガ・キュリレンコ、
ステラン・スカルスガルド、
オスカル・ハエナーダ、
ロッシ・デ・パルマ
<内容>
仕事の意欲を失ったCM監督のトビー(アダム・ドライヴァー)は、スペインの田舎で撮影をしていた際、学生時代に自分が撮った映画『ドン・キホーテを殺した男』のDVDを持つ男と出会う。
舞台となった村を訪れたトビーは、かつて主役に抜てきした靴職人の老人ハビエル(ジョナサン・プライス)と再会する。
自分を本物の騎士だと信じる老人は、トビーを従者のサンチョだと思い込み、強引にトビーを連れて冒険の旅へと繰り出す。
(シネマトディ)
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セルバンテスのドン・キホーテを題材にしたファンタジー、コメディ映画。
なんといっても私の好きな監督の一人、過去記事では
「バロン」
「バンデットQ」
「未来世紀ブラジル」
などの鬼才テリー・ギリアム監督の作品なんです。
この監督作品はものすごく癖がありますので、好き嫌いというか、なんだぁ~この作品は?と思う方が多いかも。
ただ珍味好きにはたまらない監督なんですよね。
今作品もまったくその通りでしたがw
ストーリーは、過去に抜擢した靴職人の老人が自分を本物のドンキホーテだと信じ、CMディレクターの主人公を引き連れて強引に冒険旅行にでるというプロットになっています。
そして脱線脱線の寄り道ストーリーが炸裂、老人の狂気に巻き込まれていく点はしっかりと抑えています。
まぁ、とにかくはちゃめちゃといえばハチャメチャに仕上げっています。
そして最後は、ドンキホーテが息絶えてしまうのですが、その後あっと驚く為五郎~!(このフレーズ知っている方がどのくらいいるでしょうか?w)のどんでん返しになって、物語は続いていくのです。
観ていない方はまったく、理解できないでしょうねw
この作品は呪われた企画作品ともいわれ、テリー・ギリアムが19年間に9回も映画化にチャレンジして失敗してやっとこさで完成した作品でもあります。
ですから、たぶん彼の色々な思いが込められていることだうとは思いますが、そこのところはよくわかりません。
原題はThe Man Who Killed Don Quixote(直訳すると、ドン・キホーテを殺した男)です。
現実とファンタジーが交錯して進行します。
まぁ、テリーギリアムワールド満載の映画でしょう!
でも個人的には前述した「未来世紀ブラジル」とか「バロン」(一部では失敗作と言われていますがw)なんかのほうが好みですね。
監督の執念で完成したこの作品、騎士道を愛し、悪を懲らしめ、困っているものを助ける、しかし世間からは妄想の騎士と呼ばれたドンキホーテに、監督自身を重ねていたのかもしれませんね。
興味ある方は、どうぞ奇才テリーギリアムの世界を堪能してください。
(おまけ)
ドンキホーテ役も、ジェラール・ドパルデュー、ジャン・ロシュフォール、マイケル・ペイリン、ロバート・デュヴァル、ジョン・ハートと、これまた候補が変わったようで、最終的にはジョナサン・プライスに落ち着いたようです。
最初主人公トビー役には、ジョニー・デイップが考えられていたようですが、スケジュールがあわなかったまた、デイップが参加したかったかは不明とのこと。
5点満点中3.7